木材利用科学講座へようこそ

Welcome to Wood Science and Technology!

教育研究内容・カリキュラム・教官などを紹介します。

スクロールしてください

ご質問は sekino@iwate-u.ac.jp

またはkofujita@iwate-u.ac.jpまで

何を教育研究しているの?

木材はその生産過程で森林を形成し、大気の浄化や環境保全など重要な
役割を担いながら太陽エネルギーを有効に活用し無公害的に生産されます。
廃棄に際しては、エネルギーや肥料・飼料として利用され、無公害的に水
と二酸化炭素に分解され、森林で木材に再生されます。現在の森林伐採量
を低減し、この理想的な循環系を確立するためにはさらなる有効利用の
方法を探求する必要があります。

そのために木材利用科学講座は、次のような研究テーマに取り組んでいます。

o        木材の高機能化および品質安定化技術の導入によるスーパーウッドの開発

o        未利用材や廃材の有効利用に向けて、機能性や耐久性の付与あるいは成分
の化学・生物学的変換

o        森林環境科学としての樹木生体防御システムおよび樹木成分の生分解機構
の解明
 

最初に戻る

カリキュラム

<2年次前期>
生物資源利用論: 生物資源の実体と利用とは
木材基礎科学: 木材関連科目の基礎となる樹木、木材の構造

<2年次後期>
木材物理学: 木材の物理的特性を易しく解説
木材化学: 木材成分の化学、樹木の生理、森林化学生態
木材科学基礎実験:重要基礎事項を手と目と頭で修得

<3年次前期>
木材加工学: 木材の加工技術の理論と応用、将来
木質分子生物学: 樹木の生と死を分子レベルで視る
レオロジー: 高分子の諸性質を易しく学ぶ
木材工学実験:木材・木質材料の諸物性を計測、理解
木材化学実験:木材成分の酵素処理を観察する

 

<3年次後期>
木質材料学: 木質複合材料の設計理論と製造技術
森林資源利用化学: 樹木成分利用技術の現状と展望
木材化学加工学: 木材の欠点「狂う、腐る、燃える」の克服
生物資源学セミナー: 講座配属後の研究室セミナー

<4年次前期>
科学論文序論: データをまとめ論文を書き、発表するためのコツとは
木質構造・住環境論: 安全かつ快適な住まいを実現するためには
建築設計・製図: 木質構造住宅の設計と製図の方法を楽しく学ぶ

 

最初に戻る

Q & A

木材利用科学を専攻したい人へ

Q1: この専修の講義には「??物理」とか「??工学」とかいう講義
がありますが、物理・数学が不得手な私でも大丈夫ですか?

A1:基本的に生物を対象としていますから、親しみ易い内容となっています。

Q2:この講座では何か資格が取れますか?

A2:木造及び2級建築士の受験資格が取れます。ただし、履修すべき科目が
それぞれ決められていますので学生便覧を参照して下さい。

Q3:どんな就職先がありますか?

A3:他専修と同様な分野(食品、醸造、医薬、化成、臨床検査など)に加え、
住宅・木材関連の民間企業や官公庁、国公立の研究機関など、多方面にわた
ります。さらに大学院へ進学して、より専門的な職に就くことも可能です。

Q 4: 卒業研究はどのように行われるのですか。

A4:3年次後期から開始して、約1年半、各教官の親身な指導のもとで新しい
事実の発見につながる 課題に取り組みます。
 

最初に戻る

スタッフ紹介(構成教官と主な研究テーマ)

澤辺 攻 (さわべ おさむ)

      

木材の透過性改善技術

木材は中空のパイプ状細胞の集合体です。個々のパイプ間の連絡、
すなわち透過性を改善すると、乾燥時問の短縮や効率の良い薬剤
処理が可能なため、その基礎技術を研究しています。

 

太田 路一  (おおた みちかず)

樹木の修復・防御機能の解明と応用

樹木は森の中で菌害、虫害などのストレスに対して修復・
防御機能を発現しつつ生き、その履歴が木材中に埋め込まれ
ています。この機能物質とメカニズムの基礎と応用を研究
しています。

 

関野 登 (せきの のぼる)

       木質材料の接着耐久性能・新しい木質材料の開発

木質材料の耐久性を延ばせば消費する木材量を低減
できます。ほとんどの木質材料は接着製品ですので、
その接着耐久性を向上させる基礎技術とメカニズムを
研究しています。また、新しい機能を付加した木質材料
の開発に取り組んでいます。

 

小藤田 久義 (こふじた ひさよし)

木質資源の生物学的変換による利用

主として多糖類と芳香族化合物から構成される樹木成分
を微生物および酵素を用いて生物学的に変換し、飼料や
化学原材料として利用するための基礎研究をしています。

 

最初に戻る

What's new!

平成12〜13年度の主な卒論研究テーマ

・水蒸気前処理による高性能OSBの開発
・木質面材の吸湿線膨張に及ぼす機械的拘束の影響
・木質面材のせん断剛性を活かした在来構法用耐力壁パネルの開発
・木質面材料の吸湿線膨張で生じるポアソン効果
・木材加工工場の廃材を原料とする建築用木質断熱材
・温冷浴パラフィン注入処理木材の防水性
・パラフィン注入木材の抗蟻性能
・木質バイオマス資源の量的積算単位とエネルギーの評価
・クログルミの抽出成分と生理活性
・ドイツトウヒ針葉の樹皮成分と生理活性
・スギ樹皮の精油成分およびその生理活性
・縮合型タンニンモデル化合物の合成
・木酢液の高純度精製法の開発

最初に戻る

最終更新日 :2002年4月8日

 

岩手大学のホームページへ