園内の構成
 
 1.自啓の森
   旧盛岡高等農林学校学生寮“自啓寮”跡地に、郷土森林生態観察モデル林として1985  年に造成された。@アカマツ−コナラ群落、Aコナラ−クリ群落、 Bブナ−ミズナ  ラ群落、の3ブロックで構成され、一偶に“自啓寮跡”の記念碑が建っている。
 
 2.池・水生植物展示圃
   池は1980年に「破砕転圧工法」(旧農業土木学科内、農地造成研究会の考案によ  る)で造成された「土池」で、規模は面積1,350、水深0.21.2 m。特徴は漏水  の少ないことである。夏季にはスイレンが美しい。 水生植物展示圃は面積6002     で、ジュンサイ、ハナショウブ、カキツバタ、ショウブ、ヒメカユウなどが生育して  いる。
 
 3.鈴木梅太郎と宮沢賢治の碑
   1983年に元教授と卒業生の両偉人を顕彰して化学実験棟跡に建てられ、この小高  い丘の北の裾にはメタセコイヤ(卒業生の三木茂博士による化石発見、命名)がそび  える。
 
 4.読書園
   初夏にボタン、シャクヤクが美しく咲き競う。この南の一偶に本植物園のシンボル  “山辺の松”が静座し、入園者たちを厳粛な学園気分にひき込む。
 
 5.日時計
  “ポランの広場”の一偶に設置されている。日時計と説明板は、宮沢賢治が愛用した  楽器(チェロ)と譜面台の関係を模倣したものである。日時計は太陽による標柱の影  を文字盤で読み時刻を計るもので、水平面の大環は水平型日時計の文字盤、また凹型  半球内の横帯は赤道面に平行し、赤道環日時計の文字盤からなる「二重日時計」であ  る。盛岡太陽時を基準として作られているため、常用時(明石)との時差として−25  分と均時差による補正が必要である。