獣医生理化学

担当教官(所属、所在)
首藤文榮,森松正美(獣医学科、農学部4号館2階(平成13年9月まで)あるいは農学部3号館3階(平成13年10月から)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
獣医学科3年次講座科目
必修
通年3単位

授業の目標
獣医生理化学の授業では,生命現象を物質レベルで解説する.生命は,連続的に進行する化学反応によって支えられているという概念を習得させ,その反応の乱れが疾病につながることを理解させるための基礎を築く.

概要と計画
獣医生理化学では,まず、生体主要構成成分の構造とその代謝反応および代謝産物の機能について講義する.タンパク質,糖質,脂質,アミノ酸,核酸に大別してとりあげる.次に,遺伝子の構造,機能とタンパク質合成について講義する.その他,ガン,免疫,遺伝病や遺伝子工学的技術に関する基礎事項等についても必要に応じてとりあげる.

1) 生体構成成分の概要
2~3) タンパク質の構造と機能
4~6) 栄養と臓器の働き
7~8) 酵素と補酵素・ビタミン
9~11) 糖質とその代謝
12~13) 脂質とその代謝
14~15) アミノ酸とその代謝
16~17) 核酸とその代謝
18) 遺伝子の構造

19) 遺伝子工学的手法
20~23) 遺伝情報の発現
24) タンパク質の合成
25) タンパク質の細胞内輸送
26) タンパク質の折りたたみ,分解
27) ガンと遺伝子
28) 遺伝病とその診断技術
29) 遺伝子組換え,分子進化
30) まとめ

教室外の学習
 教科書を読んで予習してから授業に臨むこと。授業後は,プリントや参考書の内容も含めて復習し,理解を深めること。また,授業内容に関連した文献を教材としてレポートを課す機会を数回設ける。

教科書、参考書
教科書:新生化学入門(中島邦夫ら著,南山堂出版),参考書:細胞の分子生物学(中村桂子ら監訳,Newton Press),標準分子医科学(藤田道也ら編,医学書院)

授業の形式
講義中心の形式とし,プリント,OHPを利用してできるだけ視覚的に印象づける

成績評価の方式
平常点(授業態度および課題レポート)40%,学期末テスト60%の割合で評価する.

履修に当たっての留意点
本科目は,他の基礎・応用科目を理解すための基本となる.予習・復習をおろそかにせず,理解に努めること.質問は随時歓迎.