森林計測学

担当教官(所属、所在)
國崎貴嗣(農林環境科学科 森林科学講座 2号館4階415号室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 森林科学講座2年次
講座科目
必修
後期2単位
農林環境科学科
 地域マネジメント学講座年次指定無し
講座外科目
選択

授業の目標
 森林を維持しながら,人間が森林資源を利用するためには,まず「森林がどのような状態にあるのか(質と量)」,そして,「ある期間に森林はどのくらい変化したのか(変化量)」を把握することが重要である。本授業では,これまでに提案されてきた「森林の状態とその変化を把握する」ための計測法を紹介し,森林の計測法に関する理論とその理論が生み出された背景,各手法の利点欠点を理解することを目的とする。

概要と計画
 まず,樹木の樹幹の形態,量および成長量の計測法と理論について説明する。次に,林分を「樹木の集団」,森林を「林分の集団」として捉え,その量および成長量の推定法と理論について説明する。さらに,応用編として,森林の成り立ちと現状に関するしくみを事例的に紹介する。計測機器の使用法や計測法の習得,および得られたデータの集計法については,森林調査・計画実習の中で説明,演習を行う。

第1回 講義の概要(森林計測学とは)
第2回 樹木の計測 (樹形とパイプモデル)
第3回 樹木の計測 (伐採木の計測法)
第4回 樹木の計測 (立木の計測法)
第5回 樹木の計測 (樹齢,成長量の計測法)
第6回 林分の計測 (毎木法による林分材積推定)
第7回 林分の計測 (林分構造特性)
第8回 林分の計測 (林分構造の調査法)
第9回 森林の計測 (標準地法による林分材積推定)
第10回 森林の計測 (プロットサンプリング法)
第11回 森林の計測 (ポイントサンプリング法)
第12回 森林の計測 (リモートセンシング概論)
第13回 森林の計測 (写真によるセンシング)
第14回 樹木,林分の成長予測法
第15回 林分の成長パターン

教室外の学習
 毎回,前回の授業の内容に関する質問を出すので,講義資料や参考書を用いて十分に復習すること。また,期末レポートは講義資料のみでは不十分にしか書けないので,下記の参考書などを必ず読んでおくこと。

教科書、参考書
参考書:
 「森林計測学講義」大隅眞一 編著,養賢堂
 「測樹学」南雲秀次郎・箕輪光博 共著,地球社
 「森を調べる50の方法」日本林業技術協会編,東京書籍

授業の形式
OHPを用いて授業を行う。また,OHPと同じ資料をできる限り配布する。

成績評価の方式
期末レポート(60%)および授業時提出のコメントカード(40%)により評価を行う。

履修に当たっての留意点
・このシラバスは2001年春時点で作成されたものなので,若干の変更が生じることもある。詳細については第1回目の授業で説明する。
・講義内容に関する質問は授業中,研究室にて随時受け付ける。
・森林科学講座2年次で必修となっているが,正しくは選択必修Aである。