■担当教官(所属、所在) |
首藤 文榮(獣医生理学研究室、農学部3号館324号室) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
獣医学科1年次 | 学科共通科目 必修 | 後期 | 1単位 |
■授業の目標 |
人と動物の関係は、獣医学を修める者にとって最も重要な関係である。この授業では、人と動物の関係が、歴史的にどのように発展してきたか、これから、どのような関係の確立が求められているのかを理解させ、同時に、生命倫理の基礎概念を養成する。 |
■概要と計画 |
人・動物関係学では、人と動物の特殊な関係がどのようにして発生したか。そしてそれがどのように発展したかを概説する。 宗教的関係:一部の民族には、動物崇拝が見られるので、その概要を説明する。 家畜的関係: 人がなぜ、動物を飼育するようになったか、飼育している過程で、動物の位置付けはどのように変わってきたかなどを、生産、役務および家畜文化史的側面から概説する。 ヒューマン・アニマル・ボンド: 人の生活形態の変化につれて、精神生活における動物の意義が重要視されるようになった。最近特に重要視されている、人と動物の交流が生み出す生理学的、心理学的効用について、動物介在活動や動物介在療法の例を挙げながら、講義する。 授業計画 第 1回 人・動物関係の序説 第 2回 宗教の中の動物 第 3回 動物飼育のはじまり 第 4回 動物の馴化・ イヌ 第 5回 動物の馴化・ ウシ、ウマ 第 6回 動物の馴化・ その他の動物 第 7回 動物園動物と水族館動物 第 8回 人畜共通感染症 第 9回 コンパニオンアニマル・コンパニオンアニマルと生理機能の変化 第10回 コンパニオンアニマル・コンパニオンアニマルとこころの安寧 第11回 介助犬と盲導犬 第12回 福祉の中の動物・動物介在活動(AAA) 第13回 福祉の中の動物・動物介在療法(AAT) 第14回 初等教育の中の動物 第15回 まとめ |
■教室外の学習 |
イヌやネコは教室外でもよく見かける。動物の行動と人との対応を注意深く観察する習慣を身につけること。 動物の行動の中には、動物の意思が表現されているから、それを理解する訓練が必要である。 |
■教科書、参考書 |
教科書は、使用しない。 動物関連の生理・心理学書が多数出版されているから、各自参考にすること。 |
■授業の形式 |
参考になる資料をプリントして配布する。 必要に応じて、スライド、OHPなどを利用する。 |
■成績評価の方式 |
授業内容の区切りのよいところで、学期中2〜3回の小テストを行い、その得点により 評価する。平均点60点以上を合格とする。 |
■履修に当たっての留意点 |
小テストの範囲は授業中に予告し、掲示はしないから注意すること。 |