環境計測学実験

担当教官(所属、所在)
颯田尚哉(農林環境科学科地域環境デザイン学講座、1号館207)
登尾浩助(農林環境科学科地域環境デザイン学講座、1号館210)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域環境デザイン学講座3年次
講座科目
選択
後期1単位

授業の目標
安全な食物生産のために必要な環境を維持するため或いは環境汚染の実態を解明するには、環境の質を把握することが不可欠である。本実験は環境計測学で学んだ基本的定量分析法の実験を環境基準で指定された項目等について行い、実体験するとともに化学的分析方法の基本原理と基本操作を環境計測法として習得することを目標とする。また、土壌中における物質移動の評価と予測に必要不可欠な土壌水分分散係数、熱伝導係数の計測方法を身につけることを目標とする。

概要と計画
実験は、器具・試薬の取り扱い方法と試薬の計量・混合・希釈という調整方法の実習から始まり、水試料、土壌試料について、環境基準項目等を化学的な手法及び機器分析法により実習する。水分分散係数の測定は、TDR法による土壌水分、電気伝導度の同時計測とPCによるデータ処理を実習する。熱伝導係数の測定は、熱電対による温度の連続測定法、計測機器のPC制御とデータ処理について実習する。
第1回 ガイダンス
第2回 器具・試薬の取り扱いと試薬の調整方法
第3回 pHの計測と滴定操作
第4回 分光光度法による水試料中の窒素測定
第5回 土壌の陽イオン交換容量の測定
第6回 土壌の交換性塩基の測定(原子吸光法)
第7,8回 TDR法による溶質の分散係数の測定
第9,10回 土壌の熱的性質の測定(熱伝導係数)
第11回 環境試料の収集
第12,13回 水試料中の無機イオンの測定(キャピラリ電気泳動法、イオンクロマトグラフ法)
第14回 大気中窒素成分の連続測定
第15回 予備

教室外の学習
各実験のまえに、実験方法を述べたプリント資料を配付するので、それをよく読み実験内容(目的や方法)をよく理解しておくこと。実験終了後は速やかにレポートを作成し提出すること。

教科書、参考書
教科書は特に指定しない、随時、プリント資料を配布する。

授業の形式
実験の前に実験内容の原理と手順及び操作の要点を解説する。実験は個人またはグループで行う。

成績評価の方式
実験テーマ毎に期限を決めてレポートを提出させる。レポート(90点)及び出席(10点)を総合し、100点満点で60点以上を合格とする。

履修に当たっての留意点
授業科目 環境計測学及び土壌物理学は必ず受講すること。出席は毎回実験の開始前にのみとる。白衣・上履きを持参すること。