食品機能学

担当教官(所属、所在)
西澤 直行(農業生命科学科・食品健康科学講座、4号館3階)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農業生命科学科
 食品健康科学講座3年次
講座科目
選択
後期2単位

授業の目標
食品には生きていくために必須の栄養素としての働きがありますが, その必須栄養素の機能では説明できない働きがあります。これらはもはや栄養学というよりは, 食品機能学という新しい学問分野になっています。例えば, 大豆蛋白質や, 食物繊維の 血中コレステロ―ル濃度低下作用はその典型といえます。現在このような研究の成果は産業として機能性食品になっている。この授業では食品の健康機能と機能性食品について修得することを目標とする。

概要と計画
〈 主な授業の流れ 〉--->食品の機能性 ←ビデオ---> 食品カルシウム・イソフラボンと骨粗鬆症←ビデオ、スライド---> 食品と免疫 --->食品と脂質・コレステロ-ル代謝制御←ビデオ、スライド--->食品と抗酸化機能; 活性酸素、病気、ガン、遺伝子の損傷←ビデオ--->機能性食品
 上記に示した授業の流れに沿って授業を行う。まず、コレステロ-ル代謝、骨粗鬆症、免疫賦活、抗アレルギ―、ガン予防などの機能性とは何かを学ぶ。また、どのように方法で機能性を探索するのか、試験管内や培養細胞を用いた方法や動物実験やヒトでの実際の効果を実証する方法を学ぶ。次に、豆腐などの大豆食品の血中コレステロ-ル低下作用や、赤ワインのポリフェノ-ルの抗酸化機能、魚の油のEPA, DHAなど食品と素材ごとの機能性について学びます。さらに、機能性食品について学びます。関連科目は、栄養健康科学、地域資源健康論である。

教室外の学習
ス-パや商店での食品の栄養表示や機能性の表示範囲を確認しましょう

教科書、参考書
「機能性食品と健康」藤巻著, 裳華房、「細胞増殖のしくみ」井出著, 共立出版、「食と健康 I」日本栄養・食糧学会監修,学会出版センタ-、「食品と生体防御」村上, 上野川編, 講談社、「からだと免疫のしくみ」 上野川著 日本実業出版社

授業の形式
講義は, 黒板授業ばかりでなく理解をしやすいようにスライドやビデオを使って行い、また逐次質問発言、討論を求めて問題の理解を深める。さらに、実際の研究成果を紹介つつ, 進めます。

成績評価の方式
日常点50%[出席(2/3未満の者には単位を与えない)と講義ノ-トの提出(講義の内容を理解して論理的に整理しているか)]と期末試験50%の合計で評価する。従来の漫然とした受講ではいけません。

履修に当たっての留意点
記参考書に加えて、講義ごとに更に学習書や資料を紹介するので、積極的に活用すること。