地域景観保全論

担当教官(所属、所在)
比屋根 哲(地域マネジメント学講座、2号館414室)
藤崎 浩幸(地域環境デザイン学講座、7号館3階)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域マネジメント学講座3年次
講座科目
選択
前期2単位
農林環境科学科
 森林科学講座年次指定無し
 地域環境デザイン学講座4年次
講座外科目
選択

授業の目標
農山村の地域づくりは多様な側面を有している。この授業は,地域空間の一側面である景観を対象とし,景観とは何か,良い景観を保全・形成するにはどうすればいいのかについて学習する。このため,景観についての基礎知識,地域空間内の多様な景観の有り様,景観を保全・形成していくための各種手法について理解することを目標とする。

概要と計画
まず,景観についての基礎的な知識を身につけ,地域空間内の多様な景観の特徴とその背後に潜む論理を学ぶ。ついで,こうした地域空間の多種多様な景観を保全し,より良い景観を形成していくための手法についての概要を学ぶ。そして,地域空間の管理に関わる者(開発側,住民側等),それぞれの立場からの景観の保全・形成を考える。最後に,具体的事例について視察と討議を加えて地域景観の保全・形成について検討する。

[授業計画]
 第1回〜3回 景観の概念,分析と評価,計画と設計
 第4回〜8回 多様な景観(農村景観,森林景観,自然景観,道路・河川の景観,土木構造物と景観)
 第9回〜12回 景観の保全・形成(景観の保全・形成手法,法律・条例による景観の保全・形成,
                 開発者・地域住民による景観の保全・形成)
 第13回〜15回 事例の検討
        農村の視察 −(例)胆沢町−,山村の視察 −(例)川井村−
        視察事例の景観保全形成についての討議

 *フィールド視察は,当該年度の条件に応じて講義内容および順序を変更して適宜実施する。

教室外の学習
本講義では,地域景観の保全形成に関わるフィールドの視察や討議を重視するが,授業時間の制約から講義時間帯でのフィールド視察・討議だけでは不十分なため,受講者は盛岡市およびその周辺,あるいは帰省先における景観等,各自課題を見つけて,授業で得た知識も踏まえた検討を行う必要がある。

教科書、参考書
テキスト:とくに指定しない。参考書は授業で具体的に示すが,石井・元田共著:景観工学(鹿島出版会),伊藤精晤編著:森林風致計画学(文英堂)など。

授業の形式
OHP等を用いた通常の講義形式以外に,学生参加による討論や,屋外で演習形式による授業・視察等を多用する。

成績評価の方式
授業への出席状況:30点。レポートの内容:40点。学生参加型授業における討論への参加状況やフィールドでの活動状況など:30点。

履修に当たっての留意点
討議時等では受講者は積極的な授業への参加が必須である。また,視察場所等,実際の授業内容は,様々な理由により変更することがある。