テラメカニックス

担当教官(所属、所在)
広間達夫(農林環境科学科リサイクル生物生産工学講座、1号館4階4195室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 リサイクル生物生産工学講座4年次
講座科目
選択
前期2単位

授業の目標
テラメカニックスは地表(圃場や不整地)を走行する車両や,土の掘削,耕うん等の作業機と土との間における力学である。生物生産工学の分野では,水田や畑地なの圃場を走行する農用トラクタやプラウ,ロータリー耕うん機等,土を扱っている作業機は多い。これらの力学的現象を解明する分野として,テラメカニックスは発展途上の学問分野にある。土の力学特性が車両の走行特性に与える影響,トラフィカビリティ(走行性)の概念や車輪の力学を理解することを目的とする。さらに近年の解析技術の一種である有限要素法や個別要素法のテラメカニックス分野への応用に関して理解する。

概要と計画
最初に土の物理的性質や力学的性質について、車両の走行や土の切削に関する視点から概説する。次に車両の走行性に関し、トラフィカビリティ(走行性)の概念や車輪の力学について、最近の技術発展の話題を提供しながら解説する。また、耕うんの力学を検討し、しょうエネルギー耕うん法の可能性について解説する。最後に、近年の解析技術の一種である有限要素法のテラメカニックス分野への応用に関して解説する。
[授業計画]
第1回 土の物理的性質
第2回〜4回 土の力学と試験法
第5回 トラフィカビリティ
第6回 走行抵抗
第7回〜8回 車輪の力学と接地圧
第9回 土の変形速度の影響
第10回 履帯の力学と車両の旋回力学
第11回〜12回 土の切削機構
第13回〜14回 有限要素法の利用
第15回 期末試験

教室外の学習
あらかじめテキストを配布するので,講義前に予習すること。

教科書、参考書
担当者作成のテキストを使用する。参考書としては、オフロードタイヤ工学(タイヤ設計指針作成委員会編),「車両・機械と土系の力学」(田中孝他、学文社)、「テラメカニックス」(室達朗、技報堂)がある。

授業の形式
一部OHPを利用しながら講義を行う。

成績評価の方式
レポート及び授業への出席状況(30点)と期末試験(70点)の合計で評価する。

履修に当たっての留意点
授業中に演習を行うので,関数電卓を携帯すること。