基礎物理学実験

担当教官(所属、所在)
高 塚 龍 之  (人文社会科学部)
花 見 仁 史  (人文社会科学部)
山 内 茂 雄  (人文社会科学部) 他

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
全学科2年次学部専門基礎科目
選択
前期1単位

授業の目標
 物理学の諸分野にわたる基礎的実験を通じて,物理現象と物理法則についての理解を深めるとともに,物理的測定方法を身につける。

概要と計画
実験テーマ
 第I群
  1.計算法:測定値の扱い方,誤差評価の方法,グラフの作成
  2.長さの測定:物差し,キャリパース(ノギス),マイクロメーターの使用法
     および誤差評価の方法
  3.最小二乗法:最小二乗法の原理の講義,オームの法則の測定と演習
  4.オシロスコープ:オシロスコープの使用法と習得
    電気信号の波形・周期,リサージュ図形と周波数比・位相差
    磁性体の磁化ヒステリシス曲線,音波の波形と周波数測定,等
  5.確率・統計:誤差論の講義と統計処理

 第II群
  6.重力の加速度の測定:Borda振子を用いた重力加速度の測定
  7.撓みによるヤング率の測定:Ewingの装置による金属棒のヤング率の測定
  8.電磁力の測定:電気天秤を用いた電磁力測定,コイル内の磁場の強さおよび
    磁束密度の算出,電流の作る磁場と電流が磁場から受ける力の法則の理解
   9.トランジスタの静特性:PN接合ダイオードの整流特性
    トランジスタの特性曲線の作成とhパラメータの算出
    トランジスタの動作原理の理解
 10.光の波長測定:ニュートン・リングを用いた単色光の波長の測定
 11.フランクヘルツの実験:フランクヘルツ管を用いて,原子における定常状態と
    遷移の存在を検証し,ネオン原子の励起状態のエネルギーを測定

 授業計画
  第1回      ガイダンスと測定値の扱い方についての講義
  第2回      計算法
  第3回〜第6回  第T群実験テーマ2〜5
  第7回〜第13回  第U群実験テーマ6〜11と演習(陥りやすい誤りと注意事項)
  第14回      まとめ

教室外の学習
実験テーマの予習と実験レポートの作成

教科書、参考書
指導書および必要に応じて指導メモを配布する。

授業の形式
1人または数人のチームで実験テーマに取り組む。その結果を各自実験ノートにまとめてレポートとして提出し,添削・指導を受ける。

成績評価の方式
全テーマに「合格」することを条件とし,「合格」となったレポートの内容に基づいて評価する。毎時間出席をとる。実験に取り組む態度も加味する。

履修に当たっての留意点
 あらかじめ,実験テーマの予習をして実験に望むこと。各実験テーマが「合格」となるまで,添削・指導を受ける。