景観工学

担当教官(所属、所在)
藤崎浩幸(農林環境科学科地域環境デザイン学講座)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域環境デザイン学講座2年次
講座科目
必修
前期2単位
農林環境科学科
 地域マネジメント学講座年次指定無し
講座外科目
選択

授業の目標
景観を操作対象として取り扱い、より良い景観を創出・保全していくための、工学的手法について、基礎的な知識を得ること、すなわち、景観の概念、景観分析の基本的指標、景観の計画・設計手法、立地により異なる各種景観の特徴などを修得することがこの授業の目標である。

概要と計画
まず、様々な分野における景観の概念を紹介し、操作対象として景観を取り扱う景観工学における景観のとらえ方を学ぶ。次いで、景観を分析する際の基本的指標、景観を評価する手法や土木事業等による景観の変化を予測する手法を学んだ後、どのようにしてより良い景観を創出・保全していくかについての工学的な計画・設計手法を学ぶ。こうした景観工学についての基礎的事項を学習した後、多様な景観の姿を、その立地により分野別に区分し、ぞれぞれの景観が有する特徴を順に講義する。
この授業を受講するための基礎知識としては、数学や統計学の知識が必要であり、この授業での学習の成果は、「農村環境デザイン学」「農地デザイン工学」「水利施設工学」において有用である。
なお、類似科目として、生態系の営みの表れとして景観をとらえる「ランドスケープエコジー」、制度的、人的な景観保全・形成手法に力点をおいた「地域景観保全論」があるので、これらをあわせて受講することで、景観についての理解がより一層深まる。
○景観とは
1.景観の概念と景観工学
2.景観工学における景観のとらえ方
○景観の操作
3〜4.景観の分析
5.景観の評価
6〜7.景観の計画・設計
○多様な景観
8.都市景観
9.農村景観
10.森林景観
11.自然景観
12.道路の景観
13.河川の景観
14.土木構造物と景観
○試験
15.筆記試験

教室外の学習
予習は必要ないが、復習は、次の授業を受講する前夜、講義ノートを見ながら1時間程度必ず行うこと。この時、疑義や理解不足を感じた場合には、翌日の授業開始時に、質問や要望を行い、追加の説明を求めること。
また、この授業の受講中は、景観を強く意識しながら、日常生活を過ごすこと。

教科書、参考書
教科書は特に定めない。
参考書は、石井一郎「景観工学」鹿島出版会(1990) \3,200、篠原修「景観用語事典」彰国社(1998) \3,600など

授業の形式
様々な景観の画像を多用し、板書を交えて講義する。

成績評価の方式
最終回に行なう筆記試験のみで評価し、60点以上が合格である。

履修に当たっての留意点
より良い授業となるよう、授業への疑問・要望等は、いつでも歓迎する。また、話の区切りごとに理解度を確認できる自己診断用紙を配布するので、最終試験に備えて、復習を怠らないようにすること。