地理情報処理学

担当教官(所属、所在)
藤崎浩幸(農林環境科学科地域環境デザイン学講座)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域環境デザイン学講座3年次
講座科目
必修
前期2単位

授業の目標
地理情報と、地理情報の収集、処理、利用に有用な技術について、その特徴、内容、用途等を理解し、具体的なイメージと基本的用語を修得することがこの授業の目標である。

概要と計画
この科目は、地球上の諸点の位置関係を地上で作業して定める方法について学ぶ「測量学」に続く科目であり、位置関係以外も含む地表面の各種情報である地理情報を対象とし、空中や宇宙からの地理情報の収集や、コンピュータを用いた地理の分析について取り扱う。
まず、地理情報と地図について講義した後、人工衛星を利用して地球上の位置を測定する衛星測位システム(GPS)、写真測量、これから発展し、空中から地表面についての様々な情報を得る技術であるリモートセンシング、そして、従来は地図として紙の上で表現されていたものをコンピュータの内部に取り込み、さらにデータベース機能を付加して、図形情報と空間についての各種情報を結合させた地理情報システム(GIS)について講義する。
なお、コンピュータを利用した地理情報の処理については「地理情報処理演習」で行う。
履修に際しては、測量学以外に、情報処理や、数学、物理学、地理学などの基礎知識が必要な箇所がある。
また、この授業の成果は、「地域環境工学体験実習」「卒業研究」や実社会において役立つであろう。
1.地理情報と地図
2.衛星測位システム
3〜4.写真測量
  特徴と用途
  実体視と図化
5〜9.リモートセンシング
  特徴と用途
  原理
  センサとプラットホーム
  画像解析
10〜14.地理情報システム
  特徴と用途
  システムの構造
  地理情報の入手、処理、出力
15.筆記試験

教室外の学習
予習は必要ないが、復習は、授業を受けた夜と、次の授業を受講する前夜、講義ノートを見ながら1時間程度必ず行うこと。この時、疑義や理解不足を感じた場合には、参考書を読んだり、次回の授業開始時に、質問や要望を行い、追加の説明を求めたりすること。

教科書、参考書
教科書は特に定めない。参考書は、久保幸夫,巌網林著「地理情報科学の新展開」(日科技連出版社、2,300円)、土屋清編著「リモートセンシング概論」(朝倉書店、6,077円)、町田聡著「地理情報システム入門&マスター」(山海堂、3,800円)など

授業の形式
板書を中心に、必要に応じて画像を用いて講義する。

成績評価の方式
最終回に行う筆記試験のみで評価する。60点以上が合格である。

履修に当たっての留意点
より良い授業となるよう授業への疑問・要望等は、いつでも歓迎する。
また、話の区切りごとに理解度を確認できる自己診断用紙を配布するので、最終試験に備えて、復習を怠らないようにすること。