■担当教官(所属、所在) |
古賀 潔 農林環境科学科地域環境デザイン学講座,1号館208 |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
農林環境科学科 地域環境デザイン学講座 地域環境工学コース3年次 | 講座科目 必修 | 前期 | 2単位 |
農林環境科学科 リサイクル生物生産工学講座年次指定無し | 講座外科目 選択 |
■授業の目標 |
土の力学的性質,工学的性質の基本的な知識を理解した上で土を力学的に取り扱う際の思考能力を身につけること,また比較的単純な条件における土質力学の問題を解ける力を身につけることを目標とする。具体的には,以下の能力を身につける。 ・三相系としての土の基本的諸量の定義を理解し,計算することができる ・土のコンシステンシー限界について理解している ・土の透水則を理解し,簡単な二次元の浸透問題を扱うことができる ・間隙水圧と有効応力の概念を理解し,単純な応用問題を解くことができる T・erzaghiの圧密理論の概要を理解し,圧密量,圧密所要時間の計算ができる ・土中の応力分布について,簡単な応用問題を解くことができる |
■概要と計画 |
フィルダム,道路,水路,堤防などの構造物や水田,畑などの農地は土を主体とした基礎地盤の上に建設される。またこれらの構造物自体も土を主体とした材料を用いて建設される。崖崩れや地滑りなどの災害は土が破壊するとともにその自重によって運動する現象である。このような場面で示す土の力学的性質を理解し,応用するための科学が土質力学である。 第1回 1.概説 1)ガイダンス:土質力学の対象,土質工学との関係,土力演習との関係 2.土の基本的性質 1)土の生成 2)土の構成 3)土の密度,水分についての関係式 4)土のコンシステンシーと工学的分類 ★演習 第2回 3.透水 1)透水則 2)ラプラス方程式と流線網 第3回〜第5回 4.間隙水圧と有効応力 1)有効応力の原理 2)透水力とボイリング,クイックサンド ★演習 第6回〜第9回 5.圧密 1)圧縮と圧密 2)Terzaghiの圧密理論 3)圧密量,圧密時間の計算法 4)二次圧密 5)圧密促進工法 ★演習 第10回〜第12回 6.せん断 1)せん断強さとクーロンの破壊基準 2)モールの応力円 3)圧密とせん断強度 4)せん断試験 5)土のせん断特性 第13回〜第14回 7.土中の応力分布 1)弾性地盤内の応力分布 2)各種の問題と計算法 ★演習 |
■教室外の学習 |
毎回の復習と演習問題への取り組み,土壌物理学の関連部分の復習。 |
■教科書、参考書 |
教科書:新編「土質力学」河上房義著 第7版,森北出版(2,700円) 教 材:教官作成による講義録と問題集 |
■授業の形式 |
講義を主体とし,適宜問題を与えて演習形式でも行う。 |
■成績評価の方式 |
期末試験80%,演習10%,出席10%を総合して評価する。80%以上優,70-80%良,60-70%可,60未満不可 |
■履修に当たっての留意点 |
応用力学と土壌物理学の履修を前提としている。適宜演習を行うので,関数電卓を持参する。復習を必ず行う。 |