農山村自治体経営論

担当教官(所属、所在)
木村伸男
(農林環境科学科 地域マネジメント学講座 2号館4階 405号室)
および非常勤講師

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域マネジメント学講座2年次
講座科目
選択
後期2単位

授業の目標
 我が国は、中央政権的な性格が強く、また国民とりわけ農民、農業、農村は国家依存的な性格が強いといってよかろう。しかし、近年、地方分権が進められ、地方の時代がいわれ、地方の自立化が課題となってきている。そこで、本授業では地方自治体の経営についてその特質とあり方に関して基礎的知識を習得させるとともに農林行政の内容を理解させる。そして、実際の県農林行政と市町村農林行政について具体的に理解を深める。そして、今後の農山村自治体経営のあり方について学ばせる。

概要と計画
 講義では、まず、自治と分権についてその意味、意義、考え方を説明した上で地方の時代と自立について述べる。次いで、自治体経営について、その目的、業務、運営、財務等について述べ、さらに農林行政についてその意義・役割と具体的な内容を明らかにする。次いで岩手県を事例とし、県行政と市町村行政での農業施策の具体的な取り組みを実際の担当者から述べる。
 最後に、今後の自治体経営のあり方を住民自治の視点から述べる。

授業計画
第1回 中央政権と自治、地方自治
第2回 分権の考え方と地方の時代、地域自立
第3回 地方自治体の現状と特質
第4回 企業経営と自治体経営
第5回 自治体経営の目的と業務、運営
第6回 自治体の財政
第7回 農林行政の意義・役割と内容
第8〜12回 県行政の実践
 1.農業、林業基本計画     2.農林業の担い手育成 
 3.中山間対策         4.農業・農村環境整備
 5.試験研究、普及活動
第13〜14回 市町村行政の実践
 1.市町村自治のあり方     2.市町村自治体の実践活動
第15回 住民参加の自治体経営


教室外の学習
 予習復習に努めるとともに、新聞等で関連の記事を読むように心がけること。
 時間的余裕があれば現場で授業を行う。

教科書、参考書
テキストは使用せず、プリントで行う。参考図書は磯村英一・星野光男編『地方自治読本』(東洋経済新報社)、松下圭一著『日本の自治・分権』(岩波新書)等がある。

授業の形式
 常に新しい情報を配布し、現状のあり方を具体的に示すよう講義が工夫されている。

成績評価の方式
 学期末のペーパー試験あるいはレポートで評価する。

履修に当たっての留意点
 公務員を希望する学生は受講することが望ましい。 なお、開講時期は、平成14年度以降の入学者は2年後期、平成13年度以前の入学者は3年後期となっている。

(2003年1月31日 作成)