■担当教官(所属、所在) |
井良沢道也(農林環境科学科) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
農林環境科学科 森林科学講座3年次 | 講座科目 選択 | 後期 | 2単位 |
■授業の目標 |
本分野は砂防学、森林・雪氷水文学で学んだことに関する演習問題や実験、現地踏査を通じて、それぞれの理解をより深めることを目的としている。実際に各種公式を理解した上で使いこなせるようにすることはもちろんのこと、現地の土壌サンプリングやその土壌特性の計測、崩壊地調査など実体験し、最終的に砂防計画を各自で立案する。また、現実の砂防、治山工事を見学し、崩壊・土石流のすさまじさと渓流保全の必要性を学んで欲しい。こうした砂防学の領域の広さと見る・触れることなど砂防の重要性・楽しさを体で会得して欲しい。 本演習は、森林・雪氷水文学、砂防学を履修していることが望ましい。防災系技術者にとって不可欠な砂防計画を立案する能力を身につけてもらうことが本演習の目的となる。 |
■概要と計画 |
本実習は砂防学、森林・雪氷防災学の範囲を含んでおり、非常に幅は広いが、理論よりも実務上多く利用されている手法、推定法などに関して実習を行う。森林科学の防災部門で実務面で役立つような手法の習得を目指している。 (演習計画:毎週の演習) 第1回 水文統計 第2回 降雨量・流出量の算定 第3回 掃流力と限界掃流力 第4回 流域微地形の判読、崩壊地抽出 第5回 掃流・浮流による流出土砂量の推定 第6回 土石流の発生、流下、堆積量計算 第7回 斜面安定解析 第8回 開水路・管路の水理、平均流速公式 第9回 現地土壌サンプリング、気象水文計測機器の取り扱い 第10回 土壌中の浸透流量、蒸発散量の算定 第11回 融雪量の算定 (演習林実習) ・流域における砂防計画の立案 ・砂防構造物ー重力式砂防堰堤の設計 ・ビオトープ、水辺域創出計画の立案 |
■教室外の学習 |
この他に演習林実習(2泊3日程度)を5〜6月に予定している。この際に、岩手火山などで実施されている砂防・治山施設見学、防災関係企業見学も予定している。 |
■教科書、参考書 |
実習時にプリントを配布する。参考書として砂防学、森林・雪氷水文学で使用したテキストを用いる。 |
■授業の形式 |
教室での演習ならびに演習林実習のスタイルで行う。 演習、実習では数名程度からなるいくつかの班を編成して行う。 電卓を毎週持参すること。 |
■成績評価の方式 |
演習、実習各項目ごとのレポートと出席状況を総合して評価する。 |
■履修に当たっての留意点 |
森林・雪氷水文学、砂防学を履修することが望ましい。 演習は実験も伴うのでその際はふさわしい服装を準備すること、また、実習は屋外で行うのでふさわしい服装を各自準備すること。 演習、実習内容に関する質問は随時、研究室において受け付ける。 |