農学のための基礎数学

担当教官(所属、所在)
飯田雅人 (人文社会科学部 環境科学、人社1号館207号室)
藤井克己 (農林環境科学科 地域環境デザイン学、7号館3階)
國崎貴嗣 (農林環境科学科 森林科学、2号館415号室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
全学科1年次学部専門基礎科目
選択
前期2単位

授業の目標
基礎的な数学の素養として、1変数微分積分学と線形代数学の基本的な概念と考え方を修得することを目標とする。

概要と計画
 1変数微分積分学と線形代数学の豊富な内容のうち、重要な項目に絞り込んで、基本的なアイデアを直感的に解説する。高校で「数学V」や「数学C」を修得していない人を念頭に置いていて、これらを高校で習ったが、よくわかっていない、という人も歓迎する。1変数微分積分学・線形代数学の本格的な内容や多変数微分積分学については、後期に開講される「農学のための線形代数学」「農学のための微分積分学」で扱われるので、これらの科目との連携を考え、共通の教科書を使用している。また、関連科目として「基礎数学演習」を受講すると、より一層微積分の計算に習熟することが期待される。
 授業は、おおよそ以下の順に進めるが、進度の関係で一部省くこともある。
第   1回  概説(基礎数学の意義)、数学の基礎概念
第 2〜4回  微分の基礎,指数関数と対数関数,弧度法と三角関数
第   5回  テーラー展開,マクローリン展開
第 6〜7回  区分求積法(定積分の定義)、微積分学の基本定理(定積分と原始関数)
第 8〜10回 ベクトルと行列,ベクトルの表現と1次変換
第11〜13回 固有値入門
第14〜15回 予備,まとめ,試験

教室外の学習
 授業内容の理解を深めるためには、より多くの演習問題を自ら考えることが重要であるので、授業中の演習不足を補うため、宿題として演習課題を学習し、これをレポートとして提出する。

教科書、参考書
石原繁・浅野重初「理工系入門 微分積分」(裳華房)1,900円+税高橋大輔「理工基礎 線形代数」(サイエンス社)1,600円+税の「2冊」 
※それぞれ「農学のための微分積分学」「農学のための線形代数学」で、引き続き教科書として用いる。

授業の形式
主として講義形式であるが、授業中の演習不足を補うため、宿題としてレポート等を課す。

成績評価の方式
期末試験70点前後、平常点(出席、小テスト、レポートなど)を30点前後とし、60点以上が合格である。

履修に当たっての留意点
 演習問題を自分で考えることにより、多くの例を「経験」することが不可欠である。ただし、授業では演習の時間を設けることが難しいので、適宜、宿題を課し、それをレポートとして提出してもらう。