農学のための線形代数学

担当教官(所属、所在)
飯田雅人 (人文社会科学部 環境科学、人社1号館207号室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
全学科1年次学部専門基礎科目
選択
後期2単位

授業の目標
 線形代数学の基本的な概念を理解し、連立方程式の理論と行列式及びそれらの応用、即ち固有値等を用いる行列の標準形について修得することを目標とする。

概要と計画
前期開講の「農学のための基礎数学」では線形代数の概要を、2次元の場合に限って軽く紹介したが、この講義では、線形代数の骨格を一般次元の場合まで込めて扱う。行列やベクトルの成分の多さに目を回さないよう心して勉強してほしい。なお、高校の数学B(の「ベクトル、複素数と複素平面」)および数学C(の「行列」)で学んだ知識、あるいは「農学のための基礎数学」で習う代数幾何についての基礎知識を前提とする。
この授業の成果は、統計処理や二(三)次元的な現象を取り扱う場合など、いずれの専門分野においても有用である。
第  1〜3回 行列の加法・スカラー倍、行列の積、正則行列、転置行列、数ベクトル
第  4〜6回 行列の階数の概念、連立方程式の理論
第  7〜9回 行列式の概念と応用
第10〜12回 行列の標準形及びその固有値と固有ベクトルとの関連
第13〜15回 予備(行列の標準形の応用など)

教室外の学習
講義前には、教科書の予想される授業範囲を一読しておくこと。また、講義後には教科書の節末の「問題」を次回までに解いてみて、講義内容がきちんと理解できているかどうかを確認しておくこと。 
なお、「農学のための基礎数学」を履修しなかった者は、教科書の2〜3章を自習すること。

教科書、参考書
教科書:高橋大輔「理工基礎 線形代数」(サイエンス社)1,600円+税※「農学のための基礎数学」と同じ教科書である。この授業の内容は教科書の第1章と第4〜6章に相当する。

授業の形式
授業は板書を中心とした講義であるが、小テストを頻繁に行う。また、授業中の演習不足を補うため、宿題としてレポートを課す。

成績評価の方式
レポートと小テストは30点、期末テストは70点とする。60点以上が合格である。

履修に当たっての留意点
受講に際しては、高校の「数学B・C」または前期開講の「農学のための基礎数学」の内容程度の基礎知識を前提とする。復習してもわからない点については、積極的に質問してください:研究室は人文社会科学部1号館207室
(E-Mail: iida@iwate-u.ac.jp)