農学のための倫理学

担当教官(所属、所在)
開 龍美 非常勤 (人文社会科学部  、 )
立身政信 非常勤 (保健管理センター  、 )

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農業生命科学科
 植物生産学講座4年次
 生物機能科学講座2年次
 動物科学講座2年次

農林環境科学科
 リサイクル生物生産工学講座2年次
 森林科学講座2年次
 地域マネジメント学講座2年次
 地域環境デザイン学講座
   地域環境工学コース2年次
 地域環境デザイン学講座
    環境共生コース2年次

獣医学科
 基礎獣医学講座2年次
 応用獣医学講座2年次
 臨床獣医学講座2年次
学科共通科目
選択
前期2単位
農業生命科学科
 食品健康科学講座2年次
学科共通科目
必修

授業の目標
「新しい農学は、地球生命圏における動植物等生命体のエネルギー及び物質循環系の解明とそれらの生産・制御・利用技術の開発に関する科学であり、人類の豊かで健康な生活を永続させることを目指した総合科学である。」(農学部改組計画「21世紀の農学の展望と岩手大学農学部の役割」)本講は、この新しい農学理念の確立に関わる倫理的諸問題について考察することを課題とする。

概要と計画
講義は第1回から第7回までを開が、第8回から第14回を立身が担当する。
第1回 農学の倫理的課題−−なぜ今、農学のための倫理学なのか?−−
第2回 農業の徳−−農業という生き方−−
第3回 農業の正当化問題−−農業と環境史・環境保護
第4回 持続可能な農業のための倫理−−土地倫理・信託管理倫理ほか−−
第5回 農学と生命倫理(1)−−動物福祉論・動物解放論−−
第6回 農学と生命倫理(2)−−動物権利論−−
第7回 農学と生命倫理(3)−−食物倫理,バイオテクノロジーの倫理−−
第8回 個人的健康の考え方−−人体の捉え方と病気の成り立ち−−
第9回 健康観の拡大−−五大の概念と健康のあり方−−
第10回 社会的健康の考え方−−健康と環境倫理・生命倫理のかかわり−−
第11回 衛生とは何か−−衛生の概念と倫理対象の進化−−
第12回 公害の歴史と農村−−足尾と水俣を考える−−
第13回 公害の本質と地球環境汚染−−公害と環境倫理−−
第14回 農村の近代化と健康−−農薬中毒や農機具外傷が発生する背景−−
第15回 試験

教室外の学習
参考文献・講義時に配付のプリント等により、基本的問題点の把握に努めること。

教科書、参考書
(参考書)加藤尚武「環境倫理学のすすめ」(丸善ライブラリー)
加藤尚武編「環境と倫理ー自然と人間の共生を求めて」(有斐閣)

授業の形式
講義

成績評価の方式
開・立身の各担当範囲より出題、各50点、計100点

履修に当たっての留意点
全学共通教育課目「倫理学の世界」を履修し、倫理学の基本的な概念・考え方を理解することが望ましい。