■担当教官(所属、所在) |
澤辺 攻 (農林環境科学科 森林科学講座、2−110号室) 白旗 学 (農林環境科学科 森林科学講座、2−313号室) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
農林環境科学科 森林科学講座 森林管理技術学コース2年次 森林科学講座 総合森林学コース2年次 | 講座科目 必修 | 前期 | 1単位 |
■授業の目標 |
森林には様々な種類の樹木があります。木質資源の管理、生産および利用のためには、それぞれの樹木の特徴を知り、適切な取り扱いをしなければなりません。山に行って,「この木はどういうor何の木ですか?」と聞かれた時,「さぁ?」では困るのです。樹木は生物です。書物による知識は当然必要ですが,それに加えて,実物に触れ,本物を細かく観察する事なく樹木の知識を身につけることはできません。本実習では、私たちが今暮らしている盛岡近辺の森林でよく見られる樹木について,その分類と形態的特長について理解すること,利用価値が特に高い樹木の木部(材の部分)について,その特徴と成長発達に関する知識を実物に基づいて習得することを目標とします。 |
■概要と計画 |
構内の植物園・下台圃場の実験苗畑にて代表的な樹木数種につき、その形態的・分類群的特徴を実習した後、実験室内にて外部形態・内部組織の詳細な観察をおこなう。観察は、肉眼、実体顕微鏡等をもちいスケッチする。また、滝沢演習林において、実際に生育する樹木の木部成長経過、分布・生育形態を観察し、標本作成をおこない、木本種に関する知識を深める。 第1回〜5回 樹木の形態観察(冬芽,樹形・樹皮,枝と葉,花の観察とスケッチ) 第6回〜9回 木部の成長経過観察(演習林実習を含む) 第10回〜11回 木部組織の観察 第12回〜14回 樹木同定実習(滝沢演習林における樹木観察とさく葉標本の作成) 第15回 予備日 |
■教室外の学習 |
身近なところにも多くの樹木があるので、名前は?花はいつ咲くのか?その形は?など、普段からただ眺めるだけでなく一歩踏み込んだ観察を心がけるようにしてください。 |
■教科書、参考書 |
テキストは特に指定しません。必要に応じ配布資料を提供します。樹木の同定の際,樹木図鑑を使うことが必要になります。今後樹木と関係した生活を送るのであれば,この機会にぜひ1冊購入することを強く勧めます。図鑑は多数出版されていますが,選ぶ際のアドバイスを授業内でおこなう予定ですので参考にしてください。 |
■授業の形式 |
野外における観察と実験室における観察が主体。農学部附属演習林での実習を3回予定しています(木部の成長経過観察1回,樹木同定実習2回)。演習林実習の日は,樹木の組織と形態・生理の時間を振り替えて,午後1:00から実習をおこないます(その分の講義は,他の日の本実習の時間を振り替えておこないます)。 |
■成績評価の方式 |
実習はその性質上,出席は必須となります。やむをえない理由で欠席する場合,必ず事前に担当教官に連絡してください。2回以上無断欠席をした場合,単位をつけないことがあるので気をつけてください。提出物(スケッチ,標本,レポート)の提出を40点,内容を50点,授業への参加態度を10点の割合で評価し,60点以上を合格(優80点以上、良70−79点、可60−69点)とします。なお,標本については,皆さんが採取したものに関する簡単な口頭試問も内容の評価にふくまれています。再試験はありません。 |
■履修に当たっての留意点 |
授業の形式で述べたように,樹木の組織と形態・生理の講義時間と振替があるので,講座外科目で履修する場合,必ず両方とも履修するようにしてください。履修希望者は,樹木の組織と形態・生理の初回講義の際,あわせてガイダンスをおこないますので必ず出席するように。澤辺(第6〜11回),白旗(第1〜5,12〜14回)の分担でおこないます。時間外の質問は,別途公表される各教官のオフィスアワーで受け付けますが,事前に連絡をもらえれば柔軟に対応します。 |