生物生産施設学

担当教官(所属、所在)
原 道宏 (農林環境科学科 リサイクル生物生産工学講座、農学部1号館4階)
西山喜雄 (農林環境科学科 リサイクル生物生産工学講座、農学部1号館3階)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 リサイクル生物生産工学講座3年次
講座科目
選択
後期2単位

授業の目標
 生物生産物や苗を工業的に生産加工するときには、生産加工を行う場が必要でこれを生物生産施設と呼ぶ。生物生産施設において高品質生産加工を効率よく行うためには、生産加工機械をシステマティックに配置し、効率的な運営をする必要がある。本講義においては、リサイクル生物生産加工のあり方についても考察する。


概要と計画
授業の概要: まず、生物生産加工施設がどのような機械で構成され、どのように運営されているかを学ぶ。すなわち、生物生産を工業的に行う植物工場や生物生産物を加工して高品質の製品を製造する施設について、施設の構造や施設の要素としての機械、施設内の生物生産物の流れと制御などを学ぶ。また、高品質生産のためのセンシング技術、生物生産物の生育環境と生育条件、最適貯蔵、施設の省力化などを講義し、これらの知識をもとに、施設における生物生産物と機械を全体としてシステム的にとらえる方法により、高品質生産低コスト運営法について考察させる。
 また、施設の容量の設計法を会得させ、ケーススタディ的に、温室、ライスセンター、精米工場、CA貯蔵庫などについての基本設計書を作成させる。

授業計画: 次の内容を講義する。@〜Eは原が、F〜Mは西山が担当する。
@ 生物生産施設学とは何か
A 熱・物質移動の基本
B 温室             
C 水耕栽培施設
D 植物工場
E 蔬菜花卉ナーサリー施設
F 稲育苗施設
G 生物生産加工施設のチェーン化
H 地域生物生産加工施設の建設と最適運営
I ライスセンター
J カントリーエレベータ
K 精米工場
L 選果包装施設とCA貯蔵施設
M 生物生産加工施設の設計


教室外の学習
 配布資料、教科書、参考書によって予習すること。
 課題を与えるので解答すること。
 見学を併用する予定である。

教科書、参考書
 教科書:@「新版農産機械学」、山下律也・西山喜雄ら著、文永堂、4,100円
     A「農業機械システム学」、瀬尾康久・岡本嗣男編著、朝倉書店、4,000円
     B「新施設園芸学」、古在豊樹ら著、朝倉書店、4,000円
       注: 教科書@、Aは生物加工工学の教科書である。
 教材: 参考資料は随時配布する。
 参考書:@「新農業施設学」、相原良安編、朝倉書店、4,300円
     A「新しい農業気象・環境の科学」、日本農業気象学会編、養賢堂、4,600円
       注: 参考書Aは環境情報学の教科書である。

授業の形式
 時間割による通常の講義が主である。
 板書を主とするが、できるだけPC等による視聴覚方式を併用する予定である。
 

成績評価の方式
 出席と修得程度を重視する外、施設設計を主とするリポートを提出させる。
 出席、参加度と試験・リポートにより、修得状況をもとに評価する。
 

履修に当たっての留意点
 出席を毎回をとる。出席カードには、授業のタイトル、キーポイントのほか、意見や質問も書くこと。
 ノートをしっかりとること。
 疑問点は遠慮せずに質問すること。