日本農業論

担当教官(所属、所在)
玉真之介 (大学院連合農学研究科、連大棟2F)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域マネジメント学講座3年次
講座科目
必修
前期2単位

授業の目標
 農業とは、千差万別の地形や気象、風土の規制を受けながら長い歴史の中で形作られてきたものであるだけに、地域的にみた多様性を重要な特徴としている。かつては、近代化の進展と友に多様性は薄れ、農業形態は普遍的なものに純化していくという認識が支配的であったが、環境問題などへの関心の増大とともに、地域的な多様性に農業の意味を見出す考え方が有力となりつつある。外国との比較からみた日本農業の独自性、また日本農業自体が示す地域的な多様性に焦点をあてて、それぞれの地域農業がもつ意味について考える。

概要と計画
授業概要
 第1に、農業経営形態に関する限り小規模の兼業を含む家族農業が支配的な位置を占めるという日本農業の特徴を土地制度の歴史、家族制度の歴史から考察する。
 第2に、こうした日本農業のあり方をめぐる論争の歴史を概観する。
 第3に、東北農業の地域的な多様性並びにそれが直面している問題について概観する。
授業計画
 第1回 イントロダクション
 第2回〜第7回 土地制度と家族制度から見た日本農業の特質
 第8回〜第11回 日本農業をめぐる論争の歴史
 第12回〜第15回 東北農業の地域的特質と直面する問題

教室外の学習
 授業中に、参考図書を紹介するので、それらを積極的に読むことが望ましい。

教科書、参考書
 教科書は特に定めない。参考書として、玉真之介『農家と農地の経済学』農文協、同『日本小農論の系譜』農文協

授業の形式
 講義を中心に行う

成績評価の方式
 出席と中間小テスト、最終テストを総合して評価する。

履修に当たっての留意点
 講義を中心とするので、授業時間中は私語を慎むこと。