農業生態工学

担当教官(所属、所在)
原 道宏 (農林環境科学科 リサイクル生物生産工学講座、農学部1号館4階)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 リサイクル生物生産工学講座3年次
講座科目
必修
後期2単位

授業の目標
 生態学の領域で、応用生態学あるいは生産生態学に含まれるもので作物の生育環境を、気象・土壌の両面から、その物理的特性について研究された事項と、そのための基本解析手法を理解し、作物生産のシステム化ができる知識を修得する。

概要と計画
授業の概要: 作物の生育環境を、気象・土壌の両面について、いくつかの素過程を設定し、基本解析手法を詳述し、作物生産のシステム化ができる知識を教授する。

授業計画: 次の内容を講義する。
@ 農業生態工学の概念
A 農業生産システムと制御システムとの関係
B (素過程-1)光合成曲線と非線形パラメータの決定法
C   環境条件と光合成速度の関係
D   最小2乗法によるパラメータの決定、正規方程式の導出
E   光合成曲線の具体例とその計算
F (素過程-2)熱収支法による蒸発散量の決定法
G   温度と飽和水蒸気圧の関係、乾湿球定数、ボーエン比、葉温の関係
H   ペンマン法による蒸発散量の決定法
I (素過程-1、2の応用)光合成からみた最適環境の計算
J (素過程-3)ハウス地上部と地下部、それぞれの温度環境の計算方式
K   地表温が既知である場合の地上部の温度、土壌の温度を求める
L (素過程-4)ハウス地上部と地下部の温度環境相互作用の計算方式
M   ハウス外の環境条件を与えられハウス内の温度を求める

教室外の学習
 資料を配布するので予習すること。
 課題を与えるので解答すること。
 見学を併用する予定である。

教科書、参考書
 教科書: 用いない。
 教材:  参考資料は随時配布する。
 参考書: 授業の中で示す。

授業の形式
 時間割による通常の講義である。
 板書を主とするが、できるだけPC等による視聴覚方式を併用する予定である。
 具体例の計算は授業内で各自行うよう指示する。

成績評価の方式
 毎回出席カード(レスポンスカード)を配布し、出席と授業への参加度みる。
 出席、参加度と試験により、修得状況をもとに評価する。

履修に当たっての留意点
 出席カードには、授業のタイトル、キーポイントのほか、意見や質問も書くこと。
 ノートをしっかりとること。
 疑問点は遠慮せずに質問すること。