生物資源循環論

担当教官(所属、所在)
未 定 (農林環境科学科 リサイクル生物生産工学講座)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 リサイクル生物生産工学講座3年次
講座科目
必修
前期2単位

授業の目標
 農業の本来の意義は食料の生産にある.よって,農学における生物資源循環とは,食糧問題や人口問題等の地球規模の外因を考えながら,今の農学において生じる(これまで不用とされてきた生産過程や加工後の)生物資源の減量や再利用・再資源化のアプローチについて多面的(生物的・化学的・衛生的・物理的・人文社会的)に検討する必要がある.
 ここでは,環境用語や認証取得,法規について講義するとともに,生物資源循環や持続的農業を環境科学的視点から実践しうる素養を与えることを目標とする.

概要と計画
 農業に係わる環境問題を考えるとき,その環境問題の解決だけに力点をおくと日常生活は機能しない.一方,現状の農業の方法や環境浄化技術では,後世の環境に悪影響を及ぼすのはいうまでもない.よって現存の農業を存続させながら,次世代の環境を向上させるためには,持続可能な農業が必要となる.すなわち,今後は生物資源(例えば窒素や窒素化合物など)の循環について,収支やその循環の可能性を十分考えて,農学を再考する必要がある.
 この講義では,はじめに環境用語の解説に努めるとともに,昨今のリサイクル技術や資源循環あるいは資源再利用の技術例について農学の観点から説明・紹介する.また講義では,世界標準化機構において取り上げられている環境マネジメントシステムISO14001や,環境基準法等の法規について説明し,環境問題解決に求められている内外のニーズを学ぶ.その後,下記するように,地球環境,バイオマスエネルギー,水処理,農産物残さ・食品残さの有効利用,畜産環境保全等について講義する.

 主に次の内容を講義する.詳細はガイダンス時に説明する.

@ 地球環境の現状,A 環境マネジメントシステムISO14001について,B バイオマスとバイオマスエネルギー,B 環境用語の説明,C 水処理,D 土における資源循環,E 生物反応工学について,F 畜産環境保全について.

教室外の学習
身近な環境問題についても考えて頂きたい.

教科書、参考書
教科書はガイダンス時に改めて指定する.

授業の形式
専門家(非常勤講師等)からの補講も行う予定である.

成績評価の方式
出席,課題レポ−トおよび期末テストにより評価する.
出席50点,課題レポ−トおよび期末テスト50点とする.
計100点中,60点以上の者に単位を与える.

履修に当たっての留意点
農業における生物資源の再資源化の技術発展は加速度的である.
時代にあった授業計画をガイダンス時に改めて公表する.