微生物生理機能学

担当教官(所属、所在)
若尾紀夫 (農業生命科学科 生物機能科学講座・応用微生物学研究室、 )

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農業生命科学科
 食品健康科学講座3年次
講座科目
選択
前期2単位
農業生命科学科
 生物機能科学講座3年次
講座科目
必修
農林環境科学科
 森林科学講座年次指定無し
講座外科目
選択

授業の目標
微生物学概論においては, 微生物についての基礎的知識(歴史, 分類, 生態, 増殖など)を学んできた.ここでは, それを基礎にして, 微生物の生理や機能, 特に微生物がもつ広範な物質代謝およびエネルギー代謝について学ぶ.

概要と計画
微生物の物質代謝とエネルギー代謝の概略について説明する.その後, 主に糖を中心とする発酵(解糖系)とエネルギー生成, 好気的条件下でのATP生成について解説する.次に, 独立栄養微生物のエネルギー生成機構, 無機物酸化エネルギーおよび光エネルギーの生成反応について解説する.さらに, 異化反応や光合成反応で獲得したエネルギーを用いて,炭素や窒素などを同化して生体成分を生合成する反応, また原核微生物と真核微生物の構造と機能について説明する.

*微生物の物質代謝とエネルギー代謝
*解糖系と発酵・EMP経路
*電子伝達系とATP生成
*好気性微生物によるピリビン酸の利用とTCA
 回路
*独立栄養微生物(化学合成微生物・光合成微
 生物)
*嫌気的呼吸および光合成によるATP生成
*従属栄養及び独立栄養微生物の炭素同化
*窒素及び硫黄の同化と代謝
*代謝の調節・二次代謝
*原核細胞の構造と機能

教室外の学習

教科書、参考書
微生物学上下(スタニエら著・高橋ら共訳、培風館), 微生物科学1〜5(柳田著、学会出版センター), 微生物の代謝エネルギー (山中著、学会出版センター), 独立栄養細菌(今井著、化学同人)、その他一般微生物学および応用微生物学の図書は多数ある.

授業の形式
特定の教科書は使用しない. 講義のつど, 講義内容に関連した複写資料(図表等)を配布する.

成績評価の方式
出席および期末試験の結果で評価する.

履修に当たっての留意点
微生物学概論の履修を必須とする.生物学, 生化学, 化学関連科目(有機化学, 無機化学, 物理化学, 分析化学)などの基礎知識が必要である.