野生動物管理学

担当教官(所属、所在)
青井俊樹 (農林環境科学科 森林科学講座、2号館4F413号)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 森林科学講座
   総合森林学コース2年次
講座科目
選択
後期2単位
農林環境科学科
 森林科学講座
   森林管理技術学コース2年次
講座科目
必修
農業生命科学科
 動物科学講座年次指定無し

農林環境科学科
 地域マネジメント学講座年次指定無し
 地域環境デザイン学講座
    環境共生コース年次指定無し
講座外科目
選択

授業の目標
我が国に生息するおもな野生動物の種類とその分布および歴史的経過、生息の現状,保護管理上の問題点について基本的な知識を取得する。その上で人間の生産生活と野生動物との軋轢をさけてよりよい関係、すなわち共生していくためには、どのような事が問題なのか、また人間側が何を知り、何をなさなれければならないのか、その理念に加え技術的な観点も含めて考えていくことをめざす。

概要と計画
本講義では、現在の日本における野生動物の種類、分布の特徴と歴史的経過、さらに野生動物の生息動態や生態調査の方法、農林業に対する被害の現状やその被害発生の要因を考察する。さらに外来野生動物が起こす問題点、農作物被害防除法などの学習を通じて、野生動物との共生のあり方を考えることに主眼をおく。さらに、参考事例として、野生動物管理の先進諸国における管理方法などを紹介する。また必要に応じて、講義中に野生動物の標本などを提示・回覧し、直接手で触れることにより野生動物を身近な存在としてとらえられるように努める。講義計画を大きく6つのジャンルにわけておこなう。
1:ガイダンス、自己紹介
2〜3:地球の変遷と人類、野生動物の拡大、分布の経過 
4〜5:日本列島の形成と野生動物の侵出・定着の歴史的経過ー毒蛇のいる島といない島は何故できたか?など
6:我が国の野生動物の生息の現状(諸外国との比較)
7〜9:わが国のおもな野生動物の種類と生態、分布、保護管理上の問題点、中間レポート課題
10〜14:野生動物を管理するための各種必要原則とその技術論ー生息数推定方法の講義と演習、年齢査定法他、中間レポート課題
15:国内外における野生動物管理の現状と問題点、法的現状、狩猟問題、外来野生動物の問題ほか、レポート課題

教室外の学習
屋外実習に関しては本講義とは別途設定する。

教科書、参考書
教科書はなし。参考書 ヒグマの原野 フレーベル館。北の森にヒグマを追って 大日本図書。その他の参考資料は必要に配布する。

授業の形式
通常の講義形式でおこなう。OHP、スライド、パワーポイントなどを随時使用する。

成績評価の方式
講義期間中2回おこなう課題レポート(各30点×2)および学期末に課すレポート(40点)により評価する。合計60点以上を合格(優80点以上、良70-79点、可60-69点)とします。
原則として再試はおこなわない。

履修に当たっての留意点
なるべく学生に考えさせることを重視し、講義中も随時指名して発言、質問の回答を求める。あてられた学生は、何らかの返答を必ずすること。また学生の質問は随時可。
オフィスアワー:随時訪問可能にしているので、質問などいつでも可。ただし事前にメールによる予約が望ましい(アドレス:aoi@iwate-u.ac.jp)。