■担当教官(所属、所在) |
木村 賢一 (農業生命科学科 食品健康科学講座、4号館3階306室) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
農業生命科学科 生物機能科学講座4年次 食品健康科学講座3年次 | 講座科目 選択 | 前期 | 2単位 |
■授業の目標 |
生命現象をDNA、蛋白質等の高分子側から解析する分子生物学(Molecular Biology)に対比して、何らかの生物活性を有する低分子有機化合物をバイオプローブ(Bioprobe)として用い、生命現象を解析する天然物生化学(化学生物学(Chemical Biology), 化学遺伝学(Chemical Genetics))がある。これは、医薬品をはじめ、特定保健用食品を視野に入れた食品中の活性物質の研究に代表される。本講義では、新たな低分子化合物の見つけ方とそれを用いた生命現象の解析例について学び、生命を別の角度から理解すると共に、医薬品業界や食品業界との関連性も認識して将来の進路の参考にすることを目的とする。 |
■概要と計画 |
「資源天然物化学」を参考書として用い、以下の概要にて授業を進める。 第1回 講義内容の紹介、天然物生化学とは 第2回〜第3回 新しい化合物の見つけ方:天然資源、スクリーニング系 第4回〜第5回 新しい化合物の見つけ方:化合物の単離精製、同定法 第6回〜第9回 医薬品になった化合物:抗生物質、抗癌剤、免疫抑制剤、高脂血症 剤など 第10回〜第12回 分子生物学の試薬になった化合物:N-結合糖鎖合成阻害剤、核外蛋 白移行阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、プロテアソーム 阻害剤、細胞周期阻害剤、シグナル伝達阻害剤など 第13回〜第14回 食品中の化合物 第15回 期末試験 |
■教室外の学習 |
低分子化合物を、常に構造と活性の両方の目で見るように心がけて下さい。 |
■教科書、参考書 |
参考書:「細胞機能研究のための低分子プローブ」、蛋白質・核酸・酵素、1993年8月号増刊、共立出版、5,500円、「抗生物質大要」、田中信男ら、東京大学出版会、5,665円、「資源天然物化学」、共立出版、3,700円、「創薬化学」、東京化学同人、4,600円など |
■授業の形式 |
医薬品、研究試薬、サプリメントなど生物系の低分子化合物の講義 |
■成績評価の方式 |
出席と期末試験の結果にて評価する。 |
■履修に当たっての留意点 |
有機化学(天然物化学)と生化学(分子生物学・細胞生物学)を融合させた講義となるので、両者の関連科目を履修していることが望ましい。 オフィスアワー(月曜日・12:00〜13:00・農学部4号館306室、前もって必ずメール等でアポイントを取ること)。 |