樹木の組織と形態・生理

担当教官(所属、所在)
沢辺 攻 (農林環境科学科 森林科学講座、2号館110号室)
白旗 学 (農林環境科学科 森林科学講座、2号館313号室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 森林科学講座
   森林管理技術学コース2年次
 森林科学講座
   総合森林学コース2年次
講座科目
必修
前期2単位
農林環境科学科
 地域マネジメント学講座年次指定無し
講座外科目
選択

授業の目標
森林生態系は様々な植物種により構成されていますが、樹木(木本植物)はその主要構成種であり、かつ森林生態系そのものを特徴づけている存在といえます。では、樹木とはどのような植物なのでしょうか?樹木についての知識なくして,森林を理解し利用していくことはできません。本講義では、樹木の各器官の形と組織について,生理機能と関連させて全体像を説明します。さらに我々にとって利用価値の高い木部組織について,樹木特有の成長発達と関連づけて深く理解することを目標とします。

概要と計画
植物界における樹木の位置づけからはじまり、その外部形態、樹木の成長活動と内部組織の発達、樹木の特徴である木部組織について説明する。

第1回 ガイダンス 樹木とは
第2回 樹木の分類学上の位置付け,分類の基礎知識
第3回 樹木の成長(伸長成長と肥大成長)
第4回 樹皮の形態と組織発達
第5回 葉の形態と組織・機能1
第6回 葉の形態と組織・機能2
第7回 繁殖器官の形態と機能
第8回 木部を形成する細胞
第9回 木部の外観
第10回 針葉樹の構成細胞
第11回 広葉樹の構成細胞
第12回 木材細胞壁の構造
第13回 異常組織と傷害組織
第14回 試験
第15回 予備日(試験の返却と解説)

教室外の学習
身近なところにも多くの樹木があるので、名前は?花はいつ咲くのか?その形は?など、普段からただ眺めるだけでなく一歩踏み込んだ観察を心がけるようにしてください。

教科書、参考書
木材科学講座2 組織と材質(古野毅他編、海青社)を教科書とします。初回の授業で共同購入の申し込みをとりますので,受講希望者は必ず出席してください。参考書として図説植物用語辞典(清水建美著,八坂書房)、図説 木材組織(島地謙他著、地球社)。その他配布資料あり。

授業の形式
講義形式。毎授業開始時,または終了時にレスポンスカード(内容に関する簡単な質問等)を課します。レスポンスカードの提出をもって出席とみなします。

成績評価の方式
レスポンスカード30%、期末試験70%。なお5回以上の欠席は履修放棄とみなし,例え総得点で60%以上であっても単位を認定しませんので注意してください。「優:80点以上」「良:70〜79点」「可:60〜69点」「不可:60点未満」。必要に応じて再試験をおこなう場合があります。ただし,再試験については「可」「不可」いずれかの評価となります。

履修に当たっての留意点
講義に引き続き樹木の組織と形態・機能実習がおこなわれます。実習のスケジュールの都合上,予定では3回,講義の時間を実習にあて,他日の実習の時間に講義をおこないます。したがって,講座外で講義のみを履修する場合,時間的に出席不可能な場合が生じる可能性があります。そのため講座外で履修を考えている人は,実習もあわせて履修することを強く勧めます。澤辺(第3,8〜13回を主に担当),白旗(第1,2,4〜7回を主に担当)の分担で授業をおこないます。時間外の質問は,別途公表される各教官のオフィスアワーに対応します(白旗:月曜10〜12時、農2-313)。なお事前に連絡をもらえれば柔軟に対応します。