■担当教官(所属、所在) |
鳥 巣 諒 (農林環境科学科 リサイクル生物生産学講座、1号館3階305室) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
農林環境科学科 リサイクル生物生産工学講座3年次 | 講座科目 必修 | 後期 | 2単位 |
■授業の目標 |
リサイクル工学は,単に物質をリサイクル(recycle)するという狭義の意味ではなく、資源循環と環境の調和という広義の意味でとらえたい。この視点に立つと、農学は、耕種農業をはじめ林産・畜産・水産というすべての分野で食料生産を中心にこの物質循環に関連することを追求してきた。その中でも、特に、あと数十年で枯渇するといわれている石油資源に替わるバイオマス資源を生産・変換することが人類の最重要課題である。 本講義は、カーボンニュートラルな地球環境に優しい「バイオマスエネルギー資源」の開発と利用について学習する。 |
■概要と計画 |
循環という用語の中には,有限な生態系の中で生存する動植物の競争・共存から,生物資源や廃棄物の再利用という立場まで非常に広範囲である。はじめに,循環というキーワードで,主に農業の場での事例を整理し,次に,農業廃棄物・未利用資源という立場から,糞尿処理,コンポスト,メタン発酵等の個別事例に共通する基本的手法を整理する。最後に,家電商品や自動車等が利用後は粗大ごみとして問題になっている。農業機械もその一つ問題である。資源の再利用という点から再利用可能な機械の設計という問題を考えてみたい。 授業計画は次の通りである。 第1回 はじめに ―講義の目標 第2回 バイオマスと生態系 第3回 バイオマスの生産 第4回 バイオマスの変換と加工 第5回 バイオマスの利用 第6回 廃棄バイオマス 第7回 バイオマスエネルギ 第8回 バイオマスプランテーション 第9回 バイオマス資源量 第10回 持続的バイオマスシステム 第11回 地球環境問題 第12回 地球環境とバイオマス 第13回 新エネルギ問題との関係 第14回 最終評価 |
■教室外の学習 |
この科目は,広範囲の内容を含み講座の他の科目との関連も大きい。したがってレポート課題を与え教室外での学習を期待する。 |
■教科書、参考書 |
教科書:木谷収,バイオマス―生物資源と環境―,コロナ社 参考書:地球持続の技術(岩波新書)。そのほか色々な新書を各自で探すこと。 その他: |
■授業の形式 |
講義形式を中心とする。レポート課題はゼミ発表とする。 |
■成績評価の方式 |
学期末のテスト(60%),授業時に課したレポート(20%)及び出席状況(20%)で評価し,60%以上を合格とする。 |
■履修に当たっての留意点 |
出席率2/3未満の者には単位を与えない。 |