獣医内科学実習

担当教官(所属、所在)
佐藤れえ子 (獣医学科 臨床獣医学講座、農学部3号館)
百田 豊 (獣医学科 臨床獣医学講座、農学部3号館)
山岸則夫  (獣医学科 臨床獣医学講座、農学部3号館)
岡田啓司 (附属動物病院 附属動物病院、附属動物病院)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
獣医学科4年次, 5年次講座科目
必修
4年前・後期、5年前期3単位

授業の目標
動物における内科的疾患を診断するための基礎となるべき知識を身をもって体験・習得するための実習であり、動物の診察の方法ならびに臨床症状の分析と診断に必要な種々の臨床病理学的検査を実施する実習である.また、実習の後半には内科疾患診断のためのより高度で複雑な検査方法の習得と、5年次から始まる獣医臨床実習のための総合的な診断技術の習得を目的としている.

概要と計画
稟告の聴き方や検温・聴診・打診・触診などの動物を診察するための基本的方法を習得させるとともに、血液検査や糞便検査、尿検査を実施する.また、腎機能検査法、肝機能検査法などの各種機能検査や血清蛋白の分析、血中無機質濃度の測定、尿中酵素の分析など、より高度な臨床検査を実施するとともに、実習用の動物を症例に見立てて臨床診断シュミレーションを行っている.大型家畜である牛や馬は、付属農場や馬術部および動物病院の入院症例などを利用している.小動物は、実習用動物と動物病院の入院症例を利用している.
(1)〜(3)  各種動物の個体識別と稟告の取り方
(4)〜(15) 現症の把握のポイントと望診/触診/打診/聴診の実際,心電図,総合診断
(16)〜(20)血液検査(血球測定、塗抹標本の診断、貧血の鑑別、白血球の異常)
(21)〜(25)血清蛋白の分析と各種疾患時の動態
(26)〜(30)肝機能検査と 無機質測定の意義
(31)〜(32)泌尿器の診察と尿検査
(33)〜(36)腎機能検査と尿中酵素分析
(37)〜(39)症例シュミレーション
(40)〜(45)総合診断

教室外の学習
実習書の予習と、実習後のレポートの提出を義務付けている.

教科書、参考書
獣医内科学実習書(獣医内科学教室)、獣医内科診断学(文永堂)、The 5 minute veterinary consult ( Williams & Wilkins )、獣医臨床病理(学窓社)、牛の臨床検査診断(近代出版)

授業の形式
動物病院や付属農場、馬術部の牛、馬や実習用の犬・猫を用いた実習と、実際の症例を導入しての総合診断

成績評価の方式
レポート提出と出席による評価

履修に当たっての留意点
実際に大型家畜や中小動物を用いた実習なので、事故が発生しやすい.履修に当たっては白衣・作業着・長靴など実習内容に合わせた適切な格好をして、動物の保定に細心の中意を払うこと.また、動物病院の使用に当たっては、実際の診療業務に支障を来さないよう担当教官の指示に従うこと.