獣医放射線学

担当教官(所属、所在)
小守 忍 (獣医学科 臨床獣医学講座、農学部3号館2F)
谷 健二 (獣医学科 臨床獣医学講座 、農学部3号館3F )
夏堀雅宏:非常勤講師 (北里大学  、 )

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
獣医学科
 臨床獣医学講座5年次
講座科目
必修
前期1単位

授業の目標
動物の疾病の診断治療に放射線を用いる場合に必要な基礎知識と応用上の基本事項についての理解を目標とします。実際には、動物へのRI投与に関する法的制約をも配慮してX線を主体とする講義になりますが、研究上と将来の展開を考慮して、医学放射線利用の最先端に関する部分も含まれます。

概要と計画
全体の時間数の1/3は、動物のX線診断に必要な基礎知識のほか、X線CT、MRIなどの新しい画像診断法の動物への応用について、また残り2/3は、主として大動物から小動物にいたる各種の動物ならびにその疾患時の画像の読み方の基本、動物腫瘍の放射線治療学ならびに獣医診療における放射線防護の基本と応用に関する講義を行います。
第 1回 X線発生装置の構造とX線像成立の原理  
第 2回 X線写真撮影の基礎と診断に適したX線写真法
第 3回 獣医臨床における放射線防護  
第 4回 整形放射線学1:軟部組織、骨融解、骨膜反応     
第 5回 整形放射線学2:腫瘍、感染
第 6回 整形放射線学3:骨折、骨癒合、四肢疾患、関節疾患   
第 7回 神経放射線学1:頭部、脊椎疾患、脊髄造影法   
第 8回 神経放射線学2:先天性疾患と後天性疾患    
第 9回 胸部放射線学1:咽喉頭と気管、食道、胸壁、横隔膜、縦隔  
第10回 胸部放射線学2:肺野の読影  
第11回 腹部放射線学1:マス病変、腹膜腔、肝と脾  
第12回 腹部放射線学2:腎、子宮、膀胱、尿道、前立腺 
第13回 腹部放射線学3:子宮、卵巣、精巣、胃、小腸、大腸、消化管造影法  
第14回 CT診断学   
第15回 MRI診断学   

教室外の学習
とくに定めません。

教科書、参考書
教科書は特に指定せず、講義用に特に作成したプリントを教材として配布(有料)、使用します。

授業の形式
撮影装置の講義、集中講義として、主に診断と読影の画像を中心とするスライドを多用しつつ、プリントに沿って講義を進めます。

成績評価の方式
学期末試験及び出席率で評価します。基準点以下は再試験を行います。

履修に当たっての留意点
本科目の履修に当たっては、特に獣医解剖学、獣医内科学、獣医外科学及び臨床繁殖学で学ぶ動物の体の構造、疾病に関する知識を十分整理しておくことが望ましい。集中講義なので欠席した場合は再履修となります。