植物分子生理学

担当教官(所属、所在)
上村松生 (附属寒冷バイオシステム研究センター 生体機能開発研究分野、農学部7号館201室 )

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農業生命科学科
 生物機能科学講座3年次
講座科目
選択
後期2単位
農業生命科学科
 植物生産学講座3年次
講座外科目
選択

授業の目標
この講義では、重要な植物生理学的事象の多くが、分子及び生化学レベルにおいて急速に解明されつつある現状を認識し、植物生理学的事象を植物分子生物学的側面から平易に解説していくことを目標としている。その際、2つの学問(植物生理学と植物分子生物学)が、いかに有機的な連携をもって新しいアプローチを開拓してきたかということに重点を置く。

概要と計画
本講義では、植物生理学の研究分野のいくつかを2つのカテゴリーに分け講義をする。すなわち、1. 代謝機能の動態(炭水化物代謝、脂質代謝)と2. 生理機能の動態[植物ホルモン、光形態形成、生育環境とストレス])である。折に触れて、植物生理学の最近の話題(トピックは未定)についても紹介する。おおよそ以下のような予定を考えている。

第1〜7回   代謝機能の動態
第8〜12回   生理機能の動態
第13〜14回   植物生理学の最近の話題
第15回     予備

教室外の学習
毎回、講義で触れたことに関連する事項を解説した英語の短い文章を配布し日本語訳を課すことで、講義内容の理解を深めるとともに英語読解力を付けるトレーニングをする。学期末試験はレポート提出とするが、その内容は英語で書かれたものが関連文献として課せられることもある。

教科書、参考書
教科書は特に指定しない。参考書としては、講義・植物生理学で使用している「植物生理学(清水 碩著、裳華房)」がわかりやすい。さらに詳しく学習したい諸君は、「植物分子生理学入門(横田 明穂編、学会出版センター)」などをすすめる。参考資料は、講義時間に随時配布する。

授業の形式
講義形式を主体とする。パワーポイントで作成した資料を主に使用する。可能ならば、特別講師の方をお招きして、最新の植物分子生理学関連トピックや植物生理学の応用可能性などについてお話ししてもらう機会を設ける。

成績評価の方式
講義時間内に配布する英語文章に関するレポート(約50%)と学期末レポート(約30%)、及び、レポート提出後に講義内容や学期末レポートなどに関して行う簡単な個人インタビュー(約20%; 一人10分程度)により評価する。詳しいことは、最初の講義時間に説明する。

履修に当たっての留意点
「植物生理学」や「分子生物学」をすでに受講していることが望ましいが、未受講の学生諸君の聴講も歓迎する。さらに、「遺伝子工学」や「植物ストレス応答学」を同時受講すると理解が深まる。特定のオフィスアワーは設けないが、あらかじめメール、あるいは、講義時に直接アポイントを取ってもらえれば、相談に乗る。電子メールを利用したレポート課題提出なども行うので、メールの扱いには熟知しておくことが望ましい。