食品衛生学実験

担当教官(所属、所在)
木村賢一 (農業生命科学科 食品健康科学講座、農学部4号館3階306室)
塚本知玄 (農業生命科学科 食品健康科学講座、農学部4号館3階301室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農業生命科学科
 食品健康科学講座3年次
講座科目
選択
後期1単位

授業の目標
 食品の安全性や健全性を確保するためには,食品に存在する危害因子の定性・定量的評価が不可欠となる。本実験は,危害因子として最も重要である微生物について,その性質を理解し,取扱いに関する基本操作と技術を修得すること,並びに,食品の品質や保存性の指標となる食品中化学成分の定性・定量に関する基礎的分析技術を修得することを目標とする。

概要と計画
<Part 1> 品質管理に重要な微生物試験
 第1〜2回  1.実験の概要説明(講義)
 第3回    2.器具・培地の準備と滅菌
 第4回    3.手指の検査・環境調査
 第5〜6回  4.単コロニー分離、食品の生菌数測定
 第7〜8回  5.レトルトパウチ食品の無菌試験
 第9回    6.微生物実験の結果発表と討論・かたづけ

<Part 2> 油脂の劣化とその評価
 第1回    1.実験の概要説明(講義)
 第2回    2.立案した実験計画の発表と討論・調整
 第3〜5回  3.油脂の酸化状態の測定と評価
           a.油脂の抽出,b.酸価・過酸化物価・TBA値の測定
 第6回    4.結果の発表と討論・かたづけ

教室外の学習
 グループによる実験計画の立案,並びに発表資料の作成と発表練習。

教科書、参考書
<テキストと教材>
 必要な資料は,実験講義で配布する。
<参考図書>
「ビギナーのための微生物実験ラボガイド」 堀越弘毅・他
  講談社サイエンティフィック(1993)¥2816
「食品衛生学実験・第2版」 細貝祐太朗・他著 恒星社厚生閣(2000)¥2000

授業の形式
実験は、3〜4人のグループで進める。
1.授業計画の実験1・実験2についてそれぞれ,理論と方法に関する講義の後,各グループで具体的な実験計画を立案し発表する。
2.計画の妥当性を評価し,必要な調整をした後,計画に従って実験を行う。
3.得られた結果に基づいて発表用資料を作成し,発表と討論を行い,目標の達成度を評価する。

成績評価の方式
<方法>
 目標達成度は,実験計画の妥当性(30点)並びに結果のまとめ方と発表内容(70点)の合計得点で評価する。グループの得点が個人の成績となる。
<基準>
 合計得点80点以上:優,79〜70点:良,69〜60点:可,59点以下:不可

履修に当たっての留意点
1.時間割通りには行われない。実施時期については担当教官の指示を受けること。
2.教室外でのグループ討論が不可欠であるため,グループの構成員として,リーダー・記録係・発表係等の役割を担うことになる。
3.何を試料として何を測定するかについてはできるだけ各グループの意志を尊重したいが,機械設備や経費の面で対応できない場合がある。