森林バイオマスの成分利用

担当教官(所属、所在)
小藤田久義 (農林環境科学科 森林科学、2号館207号室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 森林科学講座
   森林管理技術学コース3年次
 森林科学講座
   総合森林学コース3年次
講座科目
必修
前期2単位
農業生命科学科
 食品健康科学講座4年次
講座外科目
選択

授業の目標
 樹木をはじめとする森林バイオマスは未来資源としての高い可能性を秘めている。本講義では、木質系バイオマスの高度利用技術に関して食料や化学工業原料あるいはエネルギーへの変換・利用形態を学び、その基本的な原理を理解する。

概要と計画
 はじめに、バイオマス資源として木材を用いることの意義について説明した後、個々の成分を利用するための分離技術について解説する。次いで、各成分の利用形態と化学的変換技術および原理を学ぶ。さらに、最新の事例としてエネルギーへの転換技術の開発状況と課題について述べる。

第 1回    バイオマス資源としての木材
第 2回    成分分離のための前処理技術
第 3〜 5回  多糖類の化学的変換と利用技術
第 6〜 7回  リグニンの化学的変換と利用技術
第 8〜10回  抽出成分の機能と利用技術
第11回    木材の炭化および炭化物利用法
第12回    エネルギーへの転換:熱分解・ガス化
第13〜14回  エネルギーへの転換:糖化・アルコール発酵
第15回    期末試験


教室外の学習
 本講義では広範囲の内容を概括的に説明するので、その都度扱われた各分野の参考書を読んで理解を深めておくこと。自習の過程で生じた疑問は教官室で受け付けるので、各自積極的に取り組むことを希望する。

教科書、参考書
参考書

 木質バイオマスの利用技術 (志水一允他、共著、文永堂出版)
 バイオマスハンドブック (日本エネルギー学会編、オーム社) など
 

授業の形式
板書による講義主体で、必要に応じて資料を配布する。

成績評価の方式
受講状況 (20点)およびペーパーテスト(80点)で評価し、60点以上を合格とする。成績は「優:80点以上」「良:70〜79点」「可:60〜69点」「不可:60点未満」とする。再試験は行わない。

履修に当たっての留意点
本講義は森林化学の講義内容に関する知識を前提としているので、適宜復習しておくこと。欠席5回以上の者は成績評価の対象としない。オフィスアワーは月曜16時〜18時とするが、これ以外の時間帯でも可能な限り受け付ける。