農産物加工工学

担当教官(所属、所在)
小出章二 (農林環境科学科 リサイクル生物生産工学講座、1号館3階324)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 リサイクル生物生産工学講座3年次
講座科目
必修
前期2単位
農業生命科学科
 食品健康科学講座年次指定無し
講座外科目
選択

授業の目標
 農産物(穀物や青果物など)は生きている.農産物は生きているため,収穫後流通や選別,加工,販売等,種々の施設(場所)において,品質保持や腐敗・カビ汚染を防ぐきめの細かい操作が施されている.この農産物に対する加工技術をポスト・ハーベスト技術(Post-harvest technology)という.
 本講義では,現存のポスト・ハーベスト技術を紹介し,良い農産物の貯蔵・加工・流通が農産物の保存性や品質に秀でた食品素材となりうる根拠について説明する.また各加工工程での現象を図示して理解させ,農産物貯蔵・加工に用いる農業施設や機械について説明する.更に近年は,農産物に対しての鮮度保持,衛生的取り扱い,機能性(薬理性),流通性に注目が集まっている.これについても補足説明する.
 以上を,農産物の生理特性を含め説明する.

概要と計画
 農産物(穀物や青果物)の加工や貯蔵の際に必要な基礎的知見と,加工・貯蔵装置の基本的原理を理解させる.「農産物の鮮度とは何か?」を考えて,農産物の加工法について検討する.

 授業計画
@ 農産物の特性について − ポストハーベスト技術入門 − ,
A 農産物をとりまくグローバリゼーション − From Farm to Tableに対して農産物加工・流通・小売業はどのような対応をすればよいのか − 
B 穀物の貯蔵・加工(米のポストハーベスト技術を中心に),
C 農産施設,および農産加工機械について
D 青果物の鮮度とは何か
E 農産物を食品保蔵学的/生理学的にみると・・・
  −農産物の生理特性,抗酸化能,水分活性について−
F 農産物の品質判定法

教室外の学習
リサイクル生物生産工学実験と共通で,農産物の加工流通の現場を見学する.

教科書、参考書
教科書はガイダンス時に指定する.
予 定:「新版農産機械学,文永堂」,もしくは「なんでも分かる青果物流通,養賢堂」.

授業の形式
時代のニ−ズにあった授業計画,教科書をガイダンス時に改めて公表する.
なお,必要に応じて情報処理演習室にて講義を行うことがある.
専門家(非常勤講師等)に補足説明を依頼する場合もある.

成績評価の方式
出席,課題レポ−トおよび期末テストにより評価する.
100点満点中60点以上の者に単位を与える.
出席50点,課題レポ−トおよび期末テスト50点とする.

履修に当たっての留意点
農産物に興味を持つ方々の受講を歓迎する.