■担当教官(所属、所在) |
鈴木忠彦 (獣医学科基礎獣医学 獣医薬理学研究室、3号館3階) 小林晴男 (獣医学科基礎獣医学 獣医薬理学研究室、3号館3階) 津田修治 (獣医学科応用獣医学 獣医公衆衛生学研究室、6号館3階) 宮嶌宏彰 (非常勤講師 ((株)新日本科学取締役会長) 、 ) 高崎 渉 (非常勤講師 (三共(株)安全性研究所主任研究員)、 ) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
獣医学科 基礎獣医学講座4年次 | 講座科目 必修 | 前期 | 2単位 |
■授業の目標 |
毒性学は、【すでに毒性がわかっている物質(例えば蜂の毒)の毒性発現の予防、治療、機序を学ぶ分野】と【新しく医薬品、農薬、食品添加物などの化学物質の開発においてその毒性、安全性を予知する分野(安全性試験)】がある。第13と第14回においては安全性試験の専門家を非常勤講師とし、現在の安全性試験を講義してもらう。 |
■概要と計画 |
1年間にスズメバチ、ヒ素、お酒の一気飲み、などの中毒事件が沢山発生する。タバコと環境ホルモンの毒性は発がん、子孫破滅につながる大きな問題である。我々が頭痛、風邪、腹痛など病気の治療に使われる薬は、厳密な安全性試験によって十分に安全が確認され、認可された薬である。それでも予期しない中毒(薬害)が発生することがある。環境汚染は人の健康を侵す:魚がPCBなどに汚染され、それを食べてアザラシなどの海獣が多数死んでいく。我々も同じ魚を食べている。このようなことを教授する。 授 業 計 画 第 1回 毒性学概論1 第 2回 毒性学概論2 第 3回 生体毒性学1 第 4回 生体毒性学2 第 5回 毒性物質と毒性発現のメカニズム 第 6回 細胞・臓器毒性および機能毒性1 第 7回 細胞・臓器毒性および機能毒性2 第 8回 環境毒性学1 第 9回 環境毒性学2 第10回 生体および環境への毒性影響の評価1 第11回 生体および環境への毒性影響の評価2 第12回 環境影響評価法 第13回 安全性試験受託機関における安全性試験現場 第14回 製薬会社における安全性試験現場 第15回 試験 |
■教室外の学習 |
新聞やテレビでどのような毒性問題、毒性情報があるか絶えず注意する。大くくりすると、次のような情報がある:1.たばこの毒性、2.天然毒中毒、3.化学兵器・生物兵器、加害による中毒、4.薬害・投薬ミス、5.覚せい剤・薬物依存、6.アスベスト、シックハウス・農薬・環境ホルモン、7.ダイオキシン・環境汚染 |
■教科書、参考書 |
教科書:「毒性学-生体・環境・生態系-」(藤田正一編、朝倉書店)。 参考書:「獣医毒性学」(白須、吐山著、養賢堂)、「毒性発現のメカニズム」(土井邦雄著、川島書店)、毒性試験法ガイドライン、GLP基準、毒性試験講座3(沢辺、堀内編、地人書院)、毒性学 上、下、毒性試験講座6(佐藤、上野、遠藤編、地人書院) 教材:自作資料(新聞切り抜き等、毎年更新) |
■授業の形式 |
出欠をとる。 授業計画・第1〜第7回を小林、津田が担当する。 授業計画・第8〜第12回を鈴木が担当する。 非常勤講師は安全性試験受託会社及び製薬会社安全性研究所の最前線での安全性試験業務を紹介、講義する。 |
■成績評価の方式 |
学期末試験と出席状況。 |
■履修に当たっての留意点 |
出席をとる。予習をすること。教科書にないことの講義も多いので、出席が重要である。 |