木質材料プロセス工学

担当教官(所属、所在)
沢辺 攻 (農林環境科学科 森林科学講座、農学部2号館1階110号室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 森林科学講座
   森林管理技術学コース3年次
 森林科学講座
   総合森林学コース3年次
講座科目
選択
後期2単位

授業の目標
 木材は建築、家具、木工、土木などの用材として多用される。その場合丸太から、各種用途に合った寸法・形状、性能を有する最終製品に到るまで多くの加工工程を経る必要がある。本講義では「木材物理学・同実験」、「木質強度学」の内容を基礎とし、木材の持つ循環型で環境負荷の少ない資源特性(省資源、省エネ、リサイクル性、リユース性)を有効に発揮できる各種加工技術の基礎理論と応用について学び、21世紀の木材加工技術の発展に寄与するための基礎学力を養成することを目標とする。

概要と計画
 木材加工のうち重要なものを取り上げ、その基礎と応用および現今の技術的課題を学ぶ。本講義内容は、木材加工に不可欠な切削および乾燥加工、用途と性能に関係する接着加工、木材の欠点改修と新たな機能付与に関係する注入加工から構成される。また講義内容の理解を深める目的で、木材の加工現場等の見学を実施する。

第 1 回 木材加工の種類と意義
第2〜4回 切削加工
第5〜7回 乾燥加工
第 8 回 中間テスト
第9〜11回 接着加工
第12〜13回 注入加工
第 14 回 木材加工現場の見学
第 15 回 期末テスト

教室外の学習
 予習と復習を必ず行うこと。
 われわれの周囲には木材の加工製品を常に見ることができる。講義内容に関連してその製品の製造目的と加えられた加工の種類等をよく観察・考察する習慣を身につけること。

教科書、参考書
教材として講義分野ごとに作成したプリントを配布する。それと同時に参考書として「木材科学講座6 切削加工」、「木材科学講座8 木質資源材料」、「木材科学講座12 保存・耐久性」(いずれも海青社)を推薦する。

授業の形式
 講義を主体とする。各講義終了後講義内容に関連するレスポンスカードを課す。

成績評価の方式
 レスポンスカードの提出回数と解答内容(20点満点)と期末テスト(80点)の合計で評価し、80点以上を「優」、70〜79点を「良」、60〜69点を「可」、60点未満のものを「不可」とする。不可のものには再試を1階行い、60点以上のものを「可」とし、60点未満を「不可」とする。
 無断欠席回数5回以上の者には単位を与えない。

履修に当たっての留意点
1)「木材物理学」の単位を取得していること、および「木質強度学」を履修していることが望ましい。
2)受講に際しては計算機を携行すること。
3)質問は講義時間中随時受け付ける。
4)オフィスタイムは月曜日午後5時〜6時とする。