■担当教官(所属、所在) |
関野 登 (農林環境科学 森林科学、農学部2号館) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
農林環境科学科 森林科学講座 森林管理技術学コース4年次 森林科学講座 総合森林学コース4年次 | 講座科目 選択 | 前期 | 2単位 |
■授業の目標 |
現在の木造住宅には、従来からの製材品のみならず、多種多様の木質材料が使用されている。住宅の構造も製材品による軸組の構造からパネル材料を併用した木質構造へと変化してきた。本講義では、木質住宅の設計の基礎として、木造軸組みの構造安全性や居住性設計のための基礎知識の修得することを目標とする。 |
■概要と計画 |
はじめに、欧米および日本の住宅構法を概説し、木質構造の位置づけを考える。続いて、近代から現代における木造住宅の構法の変遷を示す。次に、現在の木質構造住宅の構造安全性を論じ、住宅の耐震、耐風、耐雪設計を演習を通じて身につける。最後に、快適な住まいを実現するための居住性設計(断熱・結露防止・防音・防火・調湿)の基礎を木質材料との係わりから論ずる。 第1回 木質構造の位置づけ -世界の住宅構法- 第2回 構法の変遷 第3-5回 各種構法の特徴 @在来構法 A枠組壁工法 B木質プレハブ工法 C丸太組工法 第6回 構造安全性@ -住宅に作用する荷重と外力- 第7〜9回 構造安全性A -鉛直荷重に対する設計 柱の座屈に対する断面設計(演習) 梁の曲げに対する断面設計(演習) 第10〜12回 構造安全性B -水平力に対する設計- 耐力壁と壁倍率 壁量チェックと配置(演習) 第13〜14回 木質住宅の居住性設計 @断熱・結露防止 A防音 B耐火・防火 第15回 予備 |
■教室外の学習 |
授業中に演習を随時行うが、演習の残りは宿題となる。 |
■教科書、参考書 |
教科書として「木材科学講座9 木質構造」(有馬・高橋・増田編、海青社)を使用する。参考書は「木質構造建築読本」(木質構造研究会編、井上書院)など多数あるので、第1回の講義で紹介する |
■授業の形式 |
ビデオ、スライドを多用した視聴覚講義。 |
■成績評価の方式 |
学期末試験(100点満点)の結果を7割、演習の結果を2割、出席状況を1割の重みとする。学期末の試験結果が85点以上を優、70〜84点を良、60〜69点を可、60点未満が不可を原則とし、これに演習結果と出席状況を加味して総合的に評価する。また、原則として再試験は行わない。 |
■履修に当たっての留意点 |
出席を毎時間とる。本講義の受講に際しては、同時期に開講している「建築設計製図」を受講していることが望ましい。オフィスアワーは、月曜午後5時から6時。 |