農村計画学

担当教員(所属、所在)
広田純一 (農林環境科学科 地域マネジメント学講座、1号館4階412号室)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域環境デザイン学講座
   地域環境工学コース2年次
 地域環境デザイン学講座
    環境共生コース2年次
講座科目
必修
 2単位

授業の目標
本授業の目標は2つある。
 第一は,現在の農村計画で最も重要な参加型の地域づくりについて,その理論と方法を学ぶことである。農村計画の目的はよりよい農村地域社会の実現であるが,そのためには地域の行政のほかに地域住民や諸団体の主体的な参加が不可欠である。本授業では,担当教官が実際に関わっている地域づくりの事例を基に,地域づくりとは何か,どのように進めればよいかについて学ぶ。また,地域づくりの手法であるワークショップについて,実際に自分たちで経験しながら学ぶ機会を設けている。地域づくりのコーディネーターに関心のある学生には必見の授業である。
 第二は、農村計画の全体構成を理解し、計画立案の考え方を身につけることである。ここでは,@地域課題の抽出、A課題解決のための目標設定、B目標達成のための政策立案、C政策実現のための手法の検討、という一連の計画立案作業を自分自身で行うことを通じて,地域を計画するとはどのようなものかということを学んでもらいたい。
 なお,地域計画においては,その背景となる地域の現状と課題を知ることが重要であるが,これについては「地域開発政策論」(3年次前期)で取り上げる。

概要と計画
第1回 序−農村計画学の守備範囲と本講義の対象  
第2回 地域づくりとは何か
第3回 地域づくりの手順と方法          
第4回 地域づくりと地域点検/地元学
第5回 キャンパス点検(その1)     
第6回 キャンパス点検(その2)
第7回 キャンパス点検(その3)       
第8回 ワークショップの理論と方法(その1)
第9回 ワークショップの理論と方法(その2)  
第10回 農村計画の構成      
第11回 地域コンセプト              
第12回 農村計画の立案演習(その1)      
第13回 農村計画の立案演習(その2)       
第14回 農村計画の立案演習(その3)
第15回 まとめ・授業評価

以上のうち、キャンパス点検(第5〜7回)、ワークショップの理論と方法(その2/第9回)、農村計画の立案演習(第12〜14回)は班ごとの学習・演習となる。

教室外の学習
 キャンパス点検、ワークショップの理論と方法、農村計画の立案演習については、一部教室外での作業が必要となる場合がある。なお、毎月3〜5回程度、担当教官は実際の地域を対象に地域づくりワークショップを主催しているので、そのような機会にも積極的に参加してほしい。

教科書、参考書
教科書はなし。参考資料は随時配布し、参考図書も適宜指示する。
地域づくりの参考書としては、@(財)地域活性化センター「地域づくり読本」(ぎょうせい)、A長谷川「地域活力のデザイン手法」(農林統計協会)、B現代農業5月増刊「地域から変わる日本−地元学とは何か」(農文協)など

授業の形式
通常の講義形式に加えて,ワークショップ形式によるグループ討議を多用する。
毎回授業のレジメを配布。パワーポイントによるプレゼンテーションも随時使用する。

成績評価の方式
演習的講義が多いため出席点を重視する。
成績評価は、出席点40点、レスポンスカード(毎回)20点、レポート(4回)40点とする。
100点満点で、80点以上を優、70〜80点を良、60〜70点を可とする。

履修に当たっての留意点
毎回の講義・演習は密度が濃いので集中力をもって臨んでほしい。