環境計測学

担当教官(所属、所在)
颯田尚哉 (農林環境科学科 地域環境デザイン学講座、1号館207)

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農林環境科学科
 地域環境デザイン学講座
   地域環境工学コース3年次
 地域環境デザイン学講座
    環境共生コース3年次
講座科目
選択
前期2単位
農林環境科学科
 森林科学講座
   森林管理技術学コース年次指定無し
講座外科目
選択

授業の目標
快適な生活のために必要な環境の質や農業利用上必要な環境の質を把握することは、環境を考える上で不可欠である。そのために、土壌の水分や熱的な性質を測る方法を理解し計算できる。環境基準の意義と指標を理解し、その意味を説明できる。濃度に関わる計算や試薬の調整方法を説明できる。水・大気・土壌中における元素や化合物等の重要な含有成分について、分離分析する方法の基礎知識を理解し、説明できる。

概要と計画
農業活動に伴う肥料成分の計測方法、環境基準の意義と主な設定項目の計測方法、その他環境の質を把握するのに必要な対象の定量的な計測方法を概説する。目的や感度、精度に応じた物質の計測方法のなかに、分析化学、分光学、物理学的測定原理などがどのように適用・利用されているかを解説する。
第1回  序論
第2回  水分をはかる
第3回  温度と熱的な性質をはかる
第4回  環境基準
第5〜7回 液体の分析1:pHの測定と滴定法
第8〜9回 液体の分析2:吸光光度法とスペクトル
第10〜12回 液体の分析3:クロマトグラフ法
第13〜14回 固体の分析:破壊分析と非破壊分析
第15回 試験

教室外の学習
高校課程、大学の共通教育課程の物理、化学の内容を常に復習しておくこと。また、新聞等に常に目を通し、清浄な環境や快適な環境に対していつも問題意識と関心を持ち、それらに関わる指標の意味や単位を確実に理解しておくこと。数回の課題を課す。毎回の講義終了後に小テスト等を課し、あわせて成績評価の資料とする。

教科書、参考書
教科書は特に指定しない、随時、講義資料を配布する。参考書も講義中に紹介する。

授業の形式
講義と資料を中心にした授業形式。

成績評価の方式
学期末試験の成績(65点)とクイズ・課題等(35点)を総合し、100点満点で60点以上を合格とする。合格者には、優(80〜100点)、良(70〜79点)、可(60〜69点)を与える。

履修に当たっての留意点
高校課程の化学は履修済みであること。高校で履修したかどうかに関わらず、高校課程の物理・地学の内容に触れておくこと。農業で重要な土壌―水環境系の相互関係を理解するために土壌物理学を履修しておくことが望ましい。学習内容を基礎技能として身につけるためには、環境計測実験実習の履修が必要である。
地域環境工学コースの目標Cに対応する。
オフィスアワー:月曜日、午後(メールで事前連絡すること)、1号館207室