機器分析化学

担当教官(所属、所在)
小野伴忠 (農業生命科学科 食品健康科学、4号館3階 )
木村賢一 (農業生命科学科  食品健康科学 、4号館3階 )
山下哲郎 (農業生命科学科  生物機能科学 、4号館2階 )

対象学生 科目の種別 開講学期 単位数
農業生命科学科
 生物機能科学講座2年次
 食品健康科学講座2年次
講座科目
必修
後期2単位

授業の目標
 植物や動物は秩序だった有機化合物の混合物である。これら構成物を研究するには糖質、脂質、タンパク質等の画分に分け、さらに一つ一つの成分を分離し性質や構造を決めて行くことになる。また、食品中の機能成分や医薬品は、それら以外の低分子の有機化合物の場合もあり、同じく構造を決める必要がある。それらの分離手法を学ぶとともに分離した物質の分子量や構造を明らかにするため、各種機器を用いた分析法を学ぶ。

概要と計画
○授業の概要
 生体成分の分画・分離は小野が、低分子化合物の構造決定は木村が講義する。さらに、タンパク質や核酸の分子量や 構造決定については山下が講義する。
 
○授業計画
   1 生体試料の取り扱いと脂質・タンパク質・核酸・糖質画分の分画
   2 脂質の分離と分配クロマトグラフィー(薄層、ガス)
   3 タンパク質の溶解度、遠心、濾過による分離
   4 液体クロマトグラフィーと電気泳動による分離
   5 赤外スペクトルの原理と分子の構造
   6 NMRの原理と分子の構造
   7 IR,NMR,MS測定による分子構造の推定
   8 TOFMSによる分子量の決定
   9 アミノ酸組成の決定
   10 タンパク質一次構造の決定
   11 DNAの核酸配列の決定
   12 ゲノム解析とプロテオーム解析
13  同上


教室外の学習
分からない点等は研究室等を積極的に訪問し、教員や先輩に聞くこと。特に具体的な機器類を確認し、その使用法等を聞くとより理解がます。

教科書、参考書
基礎生化学実験法2 阿南ら編 丸善、
機器分析(1) 日本分析化学会編 朝倉
遺伝子クローニングのためのタンパク質構造解析 平野久著 東京化学同人
微量タンパク質精製法 ポール・マツダイラ編  羊土社
ビギナーズ有機構造解析、川端潤著、化学同人、2400円(木村担当部分用)

授業の形式
原理の理解に重点を置き、実際の例等を示し講義する。この講義は3年の学生実験及び卒論研究等で使用することになるので良く理解すること。

成績評価の方式
期末試験および演習問題の成果を評価する。
出席は毎回とり、成績評価の参考資料とする。

履修に当たっての留意点
質問、意見等は歓迎します。
有機化学・生化学関連の講義を併せて受講することが望ましい。