■担当教官(所属、所在) |
礒 部 公 安 (農業生命科学科 生物機能科学講座、農学部4号館) |
■対象学生 | 科目の種別 | 開講学期 | 単位数 |
農業生命科学科 生物機能科学講座3年次 食品健康科学講座3年次 | 講座科目 選択 | 後期 | 2単位 |
■授業の目標 |
私達が日常生活で使用している発酵食品、有機酸、アミノ酸、抗生物質などは、特異な機能を持つ微生物を用いて大量に生産されている。そして最近では、一般化学品の製造にも微生物が利用されつつある。これらの微生物を用いる方法は、化学的方法とは異なり、環境に優しい方法として有用であり、今後も物質生産の一つ方法として重要な位置を占めるものである。 本講義では、応用微生物学の歴史をたどりつつ、人類の経験的な微生物利用から近年発展してきた微生物機能の高度利用まで、その原理や開発方法について解説する。 本講義により、食品加工、化学品製造、医薬品製造等の各分野における微生物機能の利用方法ついて理解を深め、微生物の新たな有効利用法を考えるための基礎となることを目標とする。 |
■概要と計画 |
微生物は、食品加工、医薬品製造、化学品製造など広い分野で利用されているので、各分野で重要な役割を果たしている微生物や微生物酵素に関して、その利用方法の原理や特徴、及び開発の考え方等について下記のように分けて解説する。 第 1 回 微生物利用学の概要 第 2 回 発酵醸造食品の生産 第 3 回 有機酸、有機溶媒、糖の生産 第 4 回 アミノ酸発酵の種類と概要 第 5 回 代謝制御発酵 第 6 回 核酸関連物質の生産 第 7 回 抗生物質の生産 第 8 回 酵素の生産 第 9 回 微生物酵素の利用=食品分野 第10回 微生物酵素の利用=医薬分野 第11回 微生物酵素の利用=工業分野 第12回 バイオコンバージョン=アミノ酸関連化合物 第13回 バイオコンバージョン=化学工業原料 第14回 微生物の利用と育種=まとめ 第15回 微生物利用分野と特許の関連 |
■教室外の学習 |
特になし |
■教科書、参考書 |
参考書:「応用微生物学」(村尾澤夫、荒井基雄共編、培風館) 「応用微生物学」(谷吉樹、コロナ社) 「食品微生物学」(木村 光編・培風館)、 「産業用酵素」(上島孝之、丸善) 「酵素の新機能開発」(福井三郎、山田秀明編、講談社) 「微生物工学入門」(新家・今中著・朝倉) 「微生物バイオテクノロジー」(A.N.GlazerH.Nikaido共著:斉藤他共訳・培風館) 「醸造学」(野白・小崎・好井編著・講談社)など いずれも研究室に所蔵。 |
■授業の形式 |
講義を主体とする。 講義内容に関連した複写資料(図表等)を配布する。 |
■成績評価の方式 |
学期末試験の結果及び出席率で評価する。 |
■履修に当たっての留意点 |
「微生物学概論」や「微生物生理機能学」の理解が基礎となる。 オフィスアワー:月曜日・12時〜13時・農学部4号館217室 |