土砂災害から人命を守り、水と緑あふれる渓流を創出する
共生環境課程
砂防学、緑化工学
准教授
博(学)
井良沢 道也
昨年、岩手・宮城は未曾有の地震災害に見舞われました。地震による土砂災害で多くの人命が失われ、今も多くの住民が避難しています。地震以外にも毎年、梅雨や台風などによる土石流や地すべりなどの土砂災害が頻発しており、さらに有珠山のように火山活動に伴う土砂流出もあとを絶ちません。日本の山は脆く、災害は頻発しています。このような土砂による災害を防ぐことが砂防です。こうした土砂災害から人命を守るための様々な研究をしています。土砂災害の予知予測は非常に遅れているのが現状です。
東北のような積雪地域で発生する土砂移動現象を解明し、特に融雪に起因した表層崩壊・地すべりの予知・予測手法の確立をめざすため、実際に発生した事例の発生要因機構をとりあげ、融雪による崩壊・地すべり予測の研究を行っています。
また、住民が土砂災害に対して警戒避難を行ったケースを分析したり、小学校など児童向けの防災学習のあり方を検討しています。
一方、森林があったから災害が発生しない訳ではありません。しかし、森林は多くの効果を持っており、それらを最大限に発揮させた災害防止が望まれます。森林は、緑を育みそれが良好な土と水を育む緑のダムの効果を持っています。山腹緑化工や渓畔林などもう少し植物に機能を分担させた災害防止を積極的に整備することが大切です。一方で、外来種による緑化の問題も懸念されており、郷土樹種の活用が重要です。これは多くの住民の協力が必要であり地域振興につながります。
私達を癒す緑の基盤(グリーン・インフラ)と調和した災害防止を考えていきたい。 イワナ・ヤマメなど渓流環境にも十分配慮し、ふるさとの大地を緑に復元するのが夢です。