FACULTY OF AGRICULTURE | |
IWATE UNIVERSITY | |
獣医学科 | |
岩根 英明 5年 Iwane Hideaki | 新たなる発見の連続に, 胸の高鳴りを感じる 日々を送っています。 |
岩手県立盛岡第三高等学校卒 「動物のお医者さんを目指して入学しました。今,生命の不思議に魅せられ,勉強しています。岩手大学という恵まれた環境の中で勉強できることを幸せに思っています。」 |
夢を持つ事。 自分を信じる事。 そして得たものは, きっと自分の「道」になる。 | 村上 牧子 6年 Murakami Makiko |
東京都立武蔵高等学校卒 「生命の科学という言葉にずっと興味がありました。たくさんの授業や実習の中で少しずつそれに触れ,今,獣医師として社会で信頼されるような仕事をしていきたいと思っています。」 |
獣医学教育の目的の一つは,高度の知識・技術を備えた獣医師を養成することです。きたる21世紀に向かい,獣医学を学ぼうと願っている諸君に,獣医師に対する理解を深めていただくため,その社会的役割を解りやすく説明した後,本学獣医学科の教育・研究の基本方針および本学科の概要を紹介します。
"獣医さん" という言葉から皆さんは一体どんな所で働く獣医師を連想するでしょうか?動物園で働く獣医師あるいは,犬や猫の病気を治す臨床獣医師でしょうか?これらは獣医師の仕事の重要な一分野ですが,高度の知識を身につけた獣医師は,これら以外の分野においても社会から多数求められております。例えば,食肉の輸入自由化は畜産経営形態の一層の改革を促しておりますが,この改革には,牛や豚など家畜の病気による損失率を低下させ生産性を向上させることが不可欠で獣医師が担う重要な職務になります。
また,空港や港での動物の検疫業務,ホテルやレストランなど食品を扱う業務の衛生監視や指導も獣医師の仕事の重要な一分野です。さらに,医薬,動物薬,農薬の開発に関する基礎研究から製品に至る様々な過程で,多くの獣医師が活躍しております。最近ではバイオサイエンス関連の先端研究者・技術者として社会的要請が高まるなど,幅広い生物医学的教育を受けた獣医師の活躍の場は際限の無い程拡大しています。
したがって獣医学を学ぶことで諸君の未知の可能性が引き出され諸君の人生の基礎が築かれるとともに,社会に大きく貢献する道が拓かれることになります。本学獣医学科では,記述の広範な社会的要請に応えるため,教育・研究の理念を,1) 家畜の疾病予防と治療を通じての人類社会の経済的基盤の確立,食糧確保への貢献,2) 獣医公衆衛生の普及を通じての人類の生命の保護への貢献,3) 動物愛護の理念に基づく人類の精神生活の安定,情操涵養への貢献,4) 獣医学の基礎的・応用的発展を通じての生命科学への貢献,の4項目にまとめ獣医学教育の基本方針としています。
次に本学科の概要説明に移ります。
我が国の獣医師法によると「大学における6年の獣医学の課程を修めて卒業したものに獣医師国家試験の資格が与えられる」と規定されているので,他の学科と異なり学部6年間の一貫教育課程が実施されています。
獣医学は動物を対象とした医学であり,生命科学の一分野です。したがってこの学科は,動物生産の基礎としての獣医学,すなわち家畜の生体機構や病態機構,疾病の予防や治療など,基礎及び臨床に関する学問・技術を修得するとともに,人畜共通伝染病などの公衆衛生並びに医学の基礎としての実験動物に関する学問もあわせて修得するところです。もう少し詳しく述べますと,広い畜産学および農学関連の学科目を学ぶとともに,1) 基礎獣医学として,家畜解剖学,家畜生理学,家畜生理化学,家畜薬理学,家畜病理学,家畜寄生虫病学および家畜微生物学,2) 臨床獣医学として,家畜内科学,家畜外科学,家畜臨床繁殖学,家畜伝染病学および獣医放射線学,3) 応用獣医学として,獣医公衆衛生学,家畜衛生学および実験動物学などの講義と実習が課せられています。
卒業後は国家試験を受けて獣医師の資格を取得します。その後の進路を具体的に列記しますと,中央・地方の官公庁,大学・研究所,試験場,農業団体 (農業協同組合,農業共済組合,酪農組合等),各種会社 (製薬,乳業,飼料,食品,貿易等),開業などが挙げれます。大学院進学については,平成2年度から博士課程 (4年) が設置されました。
以上のように,獣医学は比較医学として極めて奥が深い学問であり,その学問・技術を生かして活躍できる分野は著しく広く,また,社会的要請を反映して各種奨学制度も充実していますので,諸君の参加が多いに期待されるところです。
なお,色覚異常の強度のひと (東京医科大学方式色覚検査表による第3度相当を指す) は履修のうえでかなりの困難が予想されます。
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