農学は21世紀のバックボーンを創る |
岩手大学農学部の沿革*
本学部は,まもなく創立100周年を迎えます。明治35年 (1902年) に我が国最初の高等農林学校として創立され,3学科体制 (農学,林学及び獣医学) で出発しました。それぞれの学科が当時,黄,緑,赤によって象徴づけられたと言われております。その後,幾多の変遷を経て,昭和24年 (1949年) の学制改革により,岩手大学が開学し,待望の農学部として出発することになりました。これまでの卒業生は,開校以来約1万6千名を数えることができます。 |
教育指導体制の現状
本学部,大学院修士課程,附属施設等には,あわせて約110名の教員と約80名の職員が勤務しており,約1,200名に及ぶ学科・大学院の学生諸君の教育研究にかかわっております。学生は原則として,入学後1年6か月は教養課程 (人文社会科学部) に在席して全学共通科目を履修します。ついで,本学部へ移籍すると,本格的に専門教育課程の科目を履修することになります。また,教養課程に在籍したまま,幅広い知識をもり込んだ学部共通の科目が履修できるようになっております。たとえば,農業科学技術の発達を歴史的に概観しながら,農林畜産業でいま何が問題となっているか,農林畜産業の発達が環境にどんな影響を及ぼすのか,といった課題についての理解を深め,国際的視野に立って科学として体系化することの意義を学ぶことができます。 |
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岩手大学農学部長 | |
新しい農学教育への期待
今から約1万年前に,人類は狩猟,漁労などに続いて農耕段階に入り,作物の栽培や家畜の飼養を行い,衣食住に必要な素材を生産してきました。農業は時代や地域により異なり,それは特に風土の影響を強く受けやすく,風土と言う枠の中で,多種多様な技術が生み出されたのです。農学はまさに,農業の永続的発展を実現するための科学と言ってよいでしょう。 |
21世紀へ向けて
21世紀の農学と農業は,全地球的な視野に立って考えなければなりません。それには,環境との調和を目指した食料生産をはじめ,限られた生物資源をいかに活用し再利用するのか,さらに,自然と生命を尊重する生命倫理の問題まで含まれます。 |
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