授 業 科 目 : 機械力学 (前期開講)
対象学生 (専修名及び年次) : 農業生産環境工学科 (生物生産工学 2年次)
講座等(必修・選択別、単位数): 専修共通 (必修・2単位)
担当教官(所属、所在) : 鳥巣 諒 (農業生産環境工学科)(1号館3階)
授 業 の 目 標 :
農業機械は、土壌を耕うんする土−機械系から作物の防除や収穫などの生物−機械系と多様である。これらの農業機械は運動を行うが、運動があるとそこにはいろいろな問題が発生する。機械力学とは、機械に関する動力学あるいは機械機の運動に関する力学である。本授業の目的は(1)機械を題材として動力学の基本原理や諸法則を理解すること、(2)機械の運動時に現れる主な力学現象とその解析法を学び、これを通して現実の問題に対する応用力を身につけること(特に農作業機械の設計に関する基礎力を学ぶこと)である。
授 業 の 概 要 :
教養課程の質点の力学、剛体の力学や専門基礎科目で学習した内容からの接続を考慮し、主に振動工学に関する内容を講義する。はじめに、「剛体の力学」の復習を行う。また、機械を運転すればなぜ振動が起きるのかなどの「機械と機械力学」、「農業機械と機械力学」の総論を講義する。次に、「1自由度の振動」から、「多自由度の振動」、「連続体の振動」、「回転体の力学」と展開し、最後に、「振動系の制御」という構成である。
授 業 計 画 :
第1回 機械と機械力学(機械力学とは何か) 農業機械と機械力学
第2回 質点・剛体の力学の復習:演習問題(レポート)
第3回 1自由度系の振動:自由振動
第4回 1自由度系の振動:強制振動
第5回 2自由度系の振動:演習問題(レポート)
第6回 2自由度系の振動(続き)
第7回 ラグランジュの方程式
第8回 ラグランジュの方程式(続き)
第9回 多自由度系の固有振動数と固有ベクトルの近似計算:演習問題(レポート)
第10回 多自由度系の固有振動数と固有ベクトルの近似計算(続き)
第11回 連続体の振動解析(梁の弾性振動のレポート)
第12回 回転体力学:演習問題(レポート)
第13回 振動系の制御
第14回 振動系の制御(続き)
第15回 最終評価(期末試験)
教科書,教材・参考書 :
教科書:小寺 忠・新谷 真功共著,分かりやすい機械力学(森北出版)
参考書:原文雄,機械力学(裳華房)
授業の形式 :
機械力学は講義だけでは学力がつかない。したがって演習を行い、場合によっては、レポートにする。
成績評価の方法 :
レポートを数回提出させる。1回の中間テストを行う。学期末に試験を行う。
評価はそれらの合計評価と出席点での総合評価で行う。
履修にあたっての留意点 :
出席は毎時間とり,重視する。なお、基礎的な計算能力は日常的に計算の訓練を積むことによって養われる。
各自演習問題を解くことを期待する。