農 業 植 物 学
開講時期:
前期開講
担当教官名(所属,所在):
村田 孝雄 <農林生産学科,2号館−1階>
対象学生(専修及び年次):
農学部全学科(1年次)
講座等(必修・選択別,単位数):
学 部 共 通(選択,2単位)
<授業の目標>
農業植物学は,農学部学生が専門課程において各種の農業的な植物利用に関する教育を受けるに当たって必要とする植物学の基礎知識を修得するために設けられている.したがって,この講義では植物および農作物に関するトピック的な話題や定説となっていない理論については他の専門講義にゆずり高校で生物学を履修しなかった学生を含めて「植物や農作物の本質とは何か」を修得し,考えることのできる講義をしたい.
<授業の概要>
人間と植物が農業的にどの様な関わりを持ちつつ今日に至ったかを序論として,まず植物と他の生物との違いについて考える.植物の形態とその形成や個体の発生は植物の生活様式と密接に関係していること,植物が環境と応答しつつ上手に適応していること,また地球上の全生命がエネルギーを依存 している光合成の機構について概説する.
<授業計画>
第 1 週;人間と植物の農業的な関わり
第2〜4週;植物の特徴(生命とは−動物との違い−生物区分−植物の進化)
植物の体制と形成
第 5 週;植物ホルモン(オーキシン−ジベレリン−サイトカイニン−アブシジン酸−エチレン)
第6〜8週;植物の環境適応(光形態形成,光周性,感温性,休眠)
第9〜10週;環境ストレス(水,温度,傷害)
第 11 週;無機栄養成分の吸収
第12〜14週;各種光合成の機構と生理的意義
<テキスト,教材,参考書>
定まったテキストは使用しない.植物生理学 (1988) 増田芳雄 培風館, 植物の生理 (1983) 太田次郎 岩波書店,植物の生長と発育 (1980) 賀来,倉石 共立出版など.
<授業の形式>
講義の参考となる資料のプリントを配布する.
<成績評価の方法>
学期末のテストまたはレポートで評価する.
<履修にあたっての留意点>
口頭による質問は随時, 各講義の最後にメモによる質問,講義に対する要望を受け,次の講義の最初に回答する.