- 食用作物学各論
- 開講時期:
- 後期開講
- 担当教官名(所属,所在):
- 黒田 栄喜 <農林生産学科,2号館−1階>
- 対象学生(専修及び年次):
- 農林生産学科 <農林生産学,2年次>
- 講座等(必修・選択別,単位数):
- 農業生産学専修 <必修,2単位>
- <授業の目標>
- 日本および世界における食用作物の生産状況およびその栽培に関する問題点を把握させ,作物生産の向上と安定に関わる作物学の基礎を学習する.具体的な例として,作物の起源と進化,形態形成,光合成と物質生産および収量成立過程の基礎を講義する.これらによって,作物の 生育および栽培に関する基礎的知識を涵養する.
- <授業の概要>
- 本講義には,主として玖村敦彦他共著の”新編 食用作物学”を用い,第1章と第2章の総論およびイネ科穀類(イネ)を講義する.はじめに,日本と世界における食用作物の生産状況の推移を概観し,生産力向上の意義とその課題を講義する.その後,わが国の主要な食用作物の一つであるイネについて取り上げ,その発育過程および収量成立過程に関する理解を深めるために,イネの形態的特徴と生理・生態的特徴について具体的に講義する.さらに,イネの栽培および米の食味特性に関する基礎について解説する.
- <授業計画>
- 第1回・・・・作物の分類および各食用作物の生産状況とその問題点
- 第2回・・・・イネの起源,進化,伝播および品種の分類
- 第3〜4回・・イネの品種とその特性および コメの品質;
・食味特性の評価と食味に関与する要因.
- ・米の貯蔵と用途.
- 第5〜9回・・イネの形態的特徴;
・諸器官の外部形態と内部形態およびその形成過程.
- ・諸器官の発育過程とその規則性.
- 第10〜13回・・イネの生理・生態的特徴;
・各生育過程における生長と光合成・物質生産.
- ・収量構成要素と収量の成立過程.
- 第14〜15回・・イネの生育と環境および栽培管理;
- ・気象災害の種類とその被害
・気象災害の発生メカニズムとその対策
<テキスト,教材,参考書>
- ”新編 食用作物学”(玖村敦彦他共著,文永堂)を教科書として採用し,他に,”解剖図説 イネの生長”(星川清親著,農文協)および”植物生産生理学”(石井龍一編,朝倉書店)を使用する.参考書には,”稲学大成全3巻”(松尾孝嶺編,農文協)その他があり,図書館に所蔵されている.
<授業の形式>
- テキストおよび講義内容に即して作成したプリントを用いて講義をすすめる.
<成績評価の方法>
- 学期末に試験を行い,成績を評価する.
<履修にあたっての留意点>
- 出席は原則として毎時間とり,試験は資料等を持ち込み可で行う.質問は,授業中および教官室(2号館,114号室)で随時受けつける.