飼料生産及び家畜生産における温暖化ガス排出量の推定

    岩手大学 農学部 4年 
    大井 麻子
■目的

    環境に対してどの程度の影響を及ぼしているかよりよく把握し削減するための手法にライフサイクルアセスメント(LCA)がある。LCAは資源の利用や環境への影響を総合的に考え、製品の原材料の採取から、製造、使用、処分に至るライフサイクル全体を通して環境影響評価を行い、製品開発、改良、企画戦略、公的政策立案などに適用することを目的としている。
    農業分野においては、化石燃料の使用によるCO2、家畜からのch4、土壌や家畜排泄物によるN2Oなどの温室効果ガス、硝酸性窒素やリンなどによる水質の汚染、肥料や資材由来の重金属など、農業活動による様々な環境問題が顕著化してきており、このような環境負荷の制御は、今後その重要性が高まってくると考えられる。また、家畜の糞尿や食物残渣とうの有機性廃棄物は、資源として再利用できると同時に、その利用により農業の自然循環機能を高めることができる。
    そこで本研究では、温室効果ガスに特に着目し、飼養方式を変えた場合の、飼料生産に伴うCO2、家畜の半数等に伴うCH4、家畜の排泄物処理に伴うN2O、CH4などの放出量をLCAを用いて評価する。
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