動物園水族館動物診療科

動物園水族館動物診療科の設置について

2019年(平成31年)4月22日、岩手大学農学部附属動物病院では、動物園水族館動物診療科を創設しました。主に動物園水族館で飼育展示されている野生種の動物を診療対象とする専門診療科となります。診療を検討・希望される場合、担当する動物園動物・野生動物専門医の福井(動物病院:019-621-6238、Eメール:dfukui@iwate-u.ac.jp)までご相談ください。

 

設置目的

動物園水族館では、希少種を含む貴重な動物が数多く飼育されており、施設スタッフが飼育動物の福祉に配慮した健康管理や野生動物・環境保全の使命を持って日々努力しています。一方、専属獣医師が勤務していない施設も存在し、獣医師が雇用されている場合でも、情報・技術不足のため、また組織の専門職に対する理解不足や設備・資金難のため、診療や保全研究などの活動に苦慮している現場も多く見受けられます。日本は、伴侶動物医療は世界に通じる水準にありますが、動物園水族館動物医療は専門性が高度に分化した欧米や一部のアジア圏に比べ、発展途上にあります。近年、動物園動物に動物福祉に配慮した十分な質の医療を提供できず、ネグレクト型虐待に該当する健康管理上の技術・倫理面の問題が公になった事例も発生しています。
そこで、動物園水族館動物医療水準の向上と貴重な飼育個体群の動物福祉に配慮した質の高い健康管理、さらには適切な診断治療技術の開発を目指し、岩手大学附属動物病院内に国内初の専門診療科を創設しました。今後、動物園水族館などの関連機関と協働し、地球上の貴重な飼育個体群の種の保存や環境保全にも貢献して行きたいと思います。

 

診療対象

ヒト以外のすべての動物種

 

診療実績

ニホンイヌワシの造影CT検査と腫瘤摘出手術、ゴマフアザラシの造影CT検査とエコーガイド下生検、フンボルトペンギンの造影CT検査・内視鏡下胃生検・エコー検査、ツメナシカワウソの造影CT検査(2019年7月25日時点)

1a 盛岡市動物公園とのニホンイヌワシの協働診療(CT撮影)
1a 盛岡市動物公園とのニホンイヌワシの協働診療(CT撮影)

1b 盛岡市動物公園とのニホンイヌワシの協働診療(手術)
1b 盛岡市動物公園とのニホンイヌワシの協働診療(手術)

2a 男鹿水族館GAOとのゴマフアザラシの協働診療(血管確保)
2a 男鹿水族館GAOとのゴマフアザラシの協働診療(血管確保)

2b 男鹿水族館GAOとのゴマフアザラシの協働診療(CT撮影)
2b 男鹿水族館GAOとのゴマフアザラシの協働診療(CT撮影)

2c 男鹿水族館GAOとのゴマフアザラシの協働診療(エコー検査)
2c 男鹿水族館GAOとのゴマフアザラシの協働診療(エコー検査)

3 小岩井農場との重種馬の協働診療(電気メスによる鼻腔内腫瘤切除手術
3 小岩井農場との重種馬の協働診療(電気メスによる鼻腔内腫瘤切除手術

 

診療内容

伴侶動物診療に準じた高度医療;より安全で効果的な麻酔管理、CT・MRI・エコー・内視鏡などによる画像診断、生検と病理診断、エネルギーデバイスなどの先端機器を活用した手術

 

診療条件と診療料金

自治体・企業・個人は、問いませんが、合法的に飼育されている個体に限ります。診療に当たり、スタッフ、症例動物、犬猫をはじめ他種動物への安全と感染症対策のため、事前に、協議の下、対策指針を作成して対応します。往診もご相談に応じます。診療料金は、基本的には、犬猫と同じ料金表に準じて請求させていただきます。

 


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