第3回目岩手大学動物病院移動診療車
「わんにゃんレスキュー号」陸前高田市派遣記録


2011年4月14日(木曜日)晴れ
第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録 8時
岩手大を出発。今回から、学生ボランティアの同行が認められました。これまでのスタッフに加え、内科の男子学生(5年生)が二人参加しました(今回の派遣記録は学生ボランティアによるものです)。 獣医師3人、動物看護師2人、学生2人と運転手さんと陸前高田市へ向けて出発です。
第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録 第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録 10時から10時20分
途中、遠野にある岩手県災害時動物救護本部の中継所にもなっている愛ラブ動物病院で薬の提供(ワクチン)を受けました。今回は、避難所に生活している動物を対象にワクチン接種を行うことになりました。
第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録 第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録 11時45分
避難所である高田第一中学校までの道中、大船渡で見た光景と同様に無残にも倒壊した家や橋、線路など現実とは思えない光景に言葉を失いました。  

しかし、そんなガレキで埋まる道路脇で、元気に無料でキャベツを提供する方々がいたり、悲惨とも思える状況にあっても人の温かさや復興への強い意志が伝わってくるようでした。
第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録 12時
陸前高田市立第一中学校に到着。駐車場には様々なボランティアの方々や自衛隊、報道陣など、駐車場が一杯になるほど車が止まっており、私達は今回の大震災の最前線に立っているということを実感し、また責任の重さも感じました。
中学校の横の駐車スペースに移動し、わんにゃんレスキュー号の外に簡易受付と診療スペースを設置しました。釜石タカサワ動物病院の酒井先生が応援に駆けつけてくれました。
第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録

第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録

第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録
12時から15時
続々と診療希望者が集合して、いつの間にか受付前には長蛇の列が出来るほどでした。今回第3回目ということもあり、口コミや各新聞社など様々な広報活動のおかげでたくさんの方々に集まっていただくことができました。これまでは、小型犬や猫の診察を行ってきましたが、今回は大型犬も多数見られました。

地元の動物病院の被災によって、これまで長期に治療に通っていた動物達が行き場を失い、薬もなく、症状も再燃と、飼い主さん達は大変困っていました。また、動物たちは地震後、音に敏感になったり余震にびくっと体をふるわせたりするようになり神経質になった、ストレスを感じているようだという声が多数聞かれました。そのために、吐いたり、おなかをこわしてしまっている動物達もいました。

3時間の診察時間中、休む間もなく、次々と訪れる伴侶動物達を見ていると、やはり陸前高田市においても診療の需要の大きさを強く感じました。

地震直後、家族とともに、伴侶動物を抱きかかえて逃げ、命からがら津波から逃れた飼い主さんも多くいらっしゃいました。極限の状態で、守り抜いた伴侶動物の命。 だから、これからも大事にしたいという気持ちは次の一言に凝縮されているような気がします。「この子は私の家族だから」。これはある飼い主さんがおっしゃっていた言葉です。この言葉から飼い主さんの伴侶動物への愛情を感じるとともに、とても辛い状況において伴侶動物の存在は被災者にとって心の支えになっているのだなあと感じました。そのため、できるだけ、一緒に暮らしたいのだという強い思いがひしひしと伝わってきました。

震災から一ヶ月経ち、第一中学校にも仮設住宅が出来たり、復興の兆しは見え始めましたが、飼い主さんのお話では、いまだ非難所生活を送る被災者の伴侶動物の中には、避難所の周り(屋外)で飼われていたり、自宅に置かれたままで餌だけ与えられたりしている状況にいる動物達がいるとのことでした。被災者の方も動物にとってもまだ十分な生活環境は整っていないため、今回の訪問で少しでも力になれたらと思いました。

また、新聞社やテレビ等の多くの取材陣が訪れ、反響の大きさを物語っていました。


<3時間の陸前高田第一中学校避難所での診療頭数>
  犬 : 18頭
  猫 : 7頭
  相談とフード希望者: 犬1頭、猫1頭 
          合計:27頭 
(その他、ほとんどのペットにおやつを提供しました)


第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録

第3回「わんにゃんレスキュー号」派遣記録
15時15から18時15分
サンビレッジ高田に到着。すでに長蛇の列が出来ていて、多くの飼い主さんと伴侶動物がわんにゃんレスキュー号を待っていてくれていました。多頭飼いの飼い主さんや大型犬の飼い主さんが多くみられました。

事前の申し込みではサンビレッジ高田での診療はそれほど多くはありませんでしたが、お蔭様で陸前高田第一中学校と同じ位集まっていただけました。それは被災地において本当に伴侶動物の診療の必要性が高いのだなあと改めて実感しました。当初の予定では1時間程度の診察時間の予定でしたが、3時間びっしりの診療となりました。

サンビレッジ高田でも震災の影響で体調を崩してしまったり、震災以前の治療が続けられず薬が足りなかったりと震災による動物達への影響はやはり深刻のようでした。また、レントゲンを撮って調べたりともっと詳細な検査をしたい場面が多くありました。わんにゃんレスキュー号で持ってこれる設備は限られているため精査が難しいことがあります。その際、比較的近い、再開した動物病院を紹介したり、岩手大学に来ていただいたりしていますが、被災者の方には少なからず負担になってしまうため、遣る瀬無い複雑な気持ちを抱きました。
できるだけ早く復興できるように、わんにゃんレスキュー号で少しでもお役に立てればと思います。

<3時間のサンビレッジ高田での診療頭数>
  犬 : 22頭
  猫 : 4頭
     合計:26頭 

本日の2ヶ所での合計診療頭数:53頭


21時00分
岩手大学動物病院に到着しました。薬品の整理、本日の診療で採取した血液・尿・細胞診の検査を実施しました。
22時30分
本日分の業務終了です。


   ※今後も「わんにゃんレスキュー号」は被災地への出動を予定しています。
   ※予定が決まり次第、本ホームページにてお知らせいたします。
   

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